すばらしい小説とくだらない映画の週末
この週末は、水村美苗の小説『母の遺産 新聞小説』を読み、映画『テルマエ・ロマエ』を見た。水村の新作は期待通りにすばらしく、フジテレビ製作の映画は予想以上にくだらなかった。
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最初、このアルファベットの展覧会名と聞いた時、全くピンとこなかった。副題は「世界が恋した日本のデザイン」。私はてっきり、三菱一号館美術館はできて間もないのにもうやるものがなくて、習い事の団体の展覧会でも引き受けたのかと勘違いしていた。それが大違い。
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誰にも、心の奥底にしまっている過去がいくつかある。それが恋愛なら、なおさら人には言えない。この映画の場合、それがナチスの収容所での恋愛で、戦後30年あまり封印してきた記憶が、突如蘇る。
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6月2日に公開される若松孝二監督の新作『11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち』を試写用DVDで見た。スクリーンで見ていないので、いささか自信はないが、『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』に比べると、だいぶ落ちるような気がした。
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またユーロスペースにロマンポルノを見に行った。神代辰巳監督の『四畳半襖の裏張り』(1973)。また宮下順子だ。これも30年近く前に見て、衝撃を受けた映画だった。今回はニュープリント。
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6月末公開のドキュメンタリー『オロ』の試写を見た。見たいと思ったのは、岩波映画出身で今年78歳になる岩佐寿弥監督の久々の作品だし、試写状のビジュアルにどこか惹かれたからだ。
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「生きつづけるロマンポルノ」という特集がユーロスペースで始まったのは知っていたが、毎回違う映画をやる映画祭方式だと、なかなか空いた時間にというわけにはいかない。日活の友人からわざわざチラシを送ってもらったこともあり、ようやく意を決して出かけた。
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ティム・バートンの新作『ダーク・シャドウ』は評判が悪い。新聞を見ても、読売は主要3本の中に挙げたが、毎日はやや小さめ、日経はミニ評で、朝日は全く触れていない。それでもティム・バートンだから、と封切り2日目に出かけていった。
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先日南アのケープタウンに出張する前に、買い込んだ文庫の一つが三島由紀夫の『金閣寺』だった。なぜ三島なのか、自分でもわからないが、長らく避けていた作家だったのは間違いない。
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妙な展覧会を見た。渋谷の東急文化村で6月10日まで開催中の「レオナルド・ダ・ヴィンチ 美の理想」展。ダ・ヴィンチ(欧米ではレオナルドと呼ぶが)の絵は、10数点しかないこともあって、まず日本に来ない。数年前にウフィッツィの《受胎告知》が日本に来た時は、東京国立博物館で1点だけを特別展示したくらいだ。
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「古今和歌集」ではない。木下直之著『股間若衆』を読んだ。副題は「男の裸は芸術か」で、表紙は公園にある男女の像で、男性器がきちんと見える。これは奇書だと思って買った。
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またまた長い映画を見た。4時間27分、ラウル・ルイスの『ミステリーズ・オブ・リスボン』で、この秋に公開されるが、その前に6月のフランス映画祭にも出品される。見終わって、ラウル・ルイスの集大成とでも言うべき傑作だと思った。
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5時間6分のイタリア映画『輝ける青春』は、私にとって一番泣ける映画だ。あの音楽を聞いただけで、あるいは一場面を語り始めただけで、涙が出そうになる。7月21日公開の『ジョルダーニ家の人々』は同じ脚本家やプロデューサーで、6時間39分と聞いて気合を入れて試写に出かけた。
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フランスの大統領選で、サルコジが負けて10日がたった。最新の仏誌『ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール』を見たら、表紙に「やっと!」ENFIN !と書かれていて、オランドが三色旗を振る姿を載せていた。中身も高揚感溢れる記事ばかりだ。
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ある友人からあまりおもしろくない、という話を聞いていたが、何はともあれ「セザンヌ展」を見逃すわけにはいかない。時差ボケも直り、ようやく国立新美術館に見に行った。良かったけれど、どこか期待と違う微妙なところがあった。
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清水宏監督の『按摩と女』(1938)を再見して、またまた驚いた。温泉町の数日間の淡い恋をスケッチ風に描いただけの64分の小品だが、これが即興のようで抜群におもしろい。
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とにかくせっかちだ。そんな私が一番いらいらするのは、電車に乗る時。会社員の頃は、仕事中はタクシーやハイヤーに乗っていたから、電車といえば通勤くらいだった。ところが今はかつての2倍くらい電車に乗る。
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会社員の頃はやたらにパーティに出かけていた。どこに仕事のネタが転がっているかわからないからと、誘われたらどこにでも顔を出した。最近はその機会はめっきり減ったが、今週は珍しく2つも出た。
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先日、「ボストン美術館展」で「吉備大臣入唐絵巻」や「平治物語絵巻」を見て、そのおもしろさに改めて驚いた。物語が左側にどんどん展開して、時間が経過してゆく絵巻の魅力を映画を学ぶ学生に伝えられないかと思っていたら、便利な本が見つかった。高畑勲著『十二世紀のアニメーション』。
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8月11日公開のこの映画の試写状をもらった時から、不穏な感じはしていた。実を言うと、同名のベストセラー小説があることさえ知らなかったが、題名とビジュアルから、何か普通の邦画とは違うものが伝わってきたので、早めに見に行った。
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今日は時差ぼけで寝坊して、書くのが遅れた。すでにGW前に行った店だが、半蔵門の「エメ・ヴィベール」について書いておきたい。ここはミシュラン2つ星の店だ。ミシュラン東京版がフランス版に比べて甘すぎることは多くの人が指摘したが、この店はフランス基準でも2つ星だと思う。
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海外から帰りの飛行機で、映画『Always3丁目の夕日'64』を見て、小説『悪人』を読んだ。疲れる飛行機の中では、母国語のものが楽でいい。偶然だが、行きの飛行機で読んだ『高度成長』や『東京物語』と併せて、日本の戦後史を考えた。
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ケープタウンに行った。たった5泊なので何がわかるものではないが、個人的な印象を書いておく。何より、貧富の差が激しい都市だと思った。自分が行った都市ではサンパウロやドバイに近いか。空港から都心に向かう道路にはスラムが続き、まさに『ツォツィ』や『第9地区』だ。
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昔ほど多くはないが、年に1、2回は海外に行く。そしてそのたびに必ず持って行くものをチェックするが、いつも何か忘れてしまう。この30年間で百回以上海外に行っているはずなのに。自分の備忘録の意味も含めて、忘れてはならないものを列挙してみる。
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偶然続けて読んだ本で、自分が生まれてから育った時代、つまり高度成長からバブルをたどることになった。吉川洋著『高度成長 日本を変えた6000日』と奥田英朗著『東京物語』。前者は経済書で、後者は小説だが。
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今回ケープタウンの国際会議に参加するために乗った香港行きの飛行機で、いくつもの新聞を読んだ。思わず笑ってしまったのが、日経新聞朝刊文化面の蓮實重彦氏の長い文章。題して「会議が多すぎはしまいか」。
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香港からヨハネスブルグまでキャセイ航空で13時間。会社員の頃はいつもマイルでビジネスクラスにアップ・グレードしていたし、最近はプレミアム・エコノミーが多かったので、普通のエコノミーは久しぶり。エアバス社の新しい機体で、エコノミーにしては乗り心地が良かった。
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急にケープタウンに行くことになり、初めてのキャセイ航空で、香港、ヨハネスブルグを経て行くことにした。これまで長い間欧米ばかり行っていたので、ちょっと新鮮で嬉しい。
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最近、なぜか昔の映画に出てくる女性像が気になってしょうがない。いわゆるジェンダー研究なんて苦手だったのだが。そんなこともあって、若桑みどり著『戦争がつくる女性像』を読んだ。
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ゴールデン・ウィーク恒例の「イタリア映画祭」が始まった。2001年に自分が始めた映画祭だが、離れて5年もたつとだんだん遠いものに感じられる。初日に見たのは、『天空のからだ』と『ローマ法王の休日』。ともにキリスト教について深く考えさせる映画だった。
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