2018年5月21日 (月)

『フロリダ・プロジェクト』は、アメリカの『万引き家族』

シェーン・ベイカーズ監督の『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』を劇場で見た。まず思い浮かべたのは、カンヌでパルムドールを取ったばかりの是枝裕和監督『万引き家族』(6月8日公開)のこと。どちらも家族ぐるみでコソ泥をして生き抜く家族の話だから。だけど、すべてが違う。

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2018年5月20日 (日)

池田龍雄の発見

私にとって美術展で一番嬉しいのは、名前は聞いたことがあったがきちんと見たことのない作家の大きな個展を見ること。これまで数点の代表作しか知らなかったのに、生涯の変遷を見ると大きな発見がある。練馬区立美術館で6月17日まで開催の「池田龍雄展―楕円幻想」もそうだった。

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2018年5月19日 (土)

ホン・サンスにハマる(1)

昔、ホン・サンスの映画を見た時、全く乗れなかった。さえない日常や恋愛をだらだら描く映画に、エリック・ロメールまがいのインチキ監督が現れたと思ったものだ。ところが見ているうちにだんだんハマってくる。

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2018年5月18日 (金)

大学は役にたつのか:その(1)

あくまで印象だが、私がいま勤める大学で、卒業せずに中退して行く学生は1割くらいいるような気がする。そんな学生も多くは同級生と連絡を保っていて、私も再会する機会がある。

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2018年5月17日 (木)

『マルクス・エンゲルス』に考える

ラウル・ペック監督の『マルクス・エンゲルス』を劇場で見た。この監督の映画は見たことがなかったが、山形のドキュメンタリー映画祭で上映されてもうすぐ劇場公開される監督作『私はあなたのニグロではない』が好評だった。

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2018年5月16日 (水)

朝の思いつき

ここに何度も書いたが、いつ頃からか早寝早起きになった。新聞社にいた頃は時々朝の1時半までの「夜勤」もあったから、がんばれば起きていられた。大学に行ってしばらくたってからは、22時を過ぎるともう無理。酒を飲んでいても飲んでいなくても(少しは飲んでいるが)寝てしまう。その分、早く起きる。

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2018年5月15日 (火)

『ビューティフル・デイ』の渋い魅力

6月1日公開のリン・ラムジー監督『ビューティフル・デイ』を見た。この英国の女性監督は『少年は残酷な夢を見る』がかなりエキセントリックでおもしろかった。特にティルダ・スウィントンの妄想ぶりが印象に残っている。

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2018年5月14日 (月)

レジ袋に考える

私が一番よく行くスーパーは「丸正」。四谷三丁目に本店があるチェーンだが、ここはとにかく安い。時には安かろう悪かろうだが。最近はレジ袋を要らないと言うと、千円以上で2ポイントつく。

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2018年5月13日 (日)

『リズと青い鳥』が私にわかるか

私の大学で女子が作る映画に、女子高を舞台にしたものがよくある。大好きな親友と進路を悩むとか、先輩を慕うとか、だいたい同性愛的な要素が入っている。私はそれが苦手で、卒業制作でもそういう作品を見ると、「4年もたって女子高を懐かしがってどうする」と言ってしまう。

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2018年5月12日 (土)

石原慎太郎の『天才』を読む

実は、昔は石原慎太郎にはどこかで魅力を感じていた。北野武や田中康夫などと同じく、滅茶苦茶に見えて時々鋭いことを言う、という印象があった。都知事になってからはただの嫌味になり、辞めてからの築地市場の豊洲移転の弁明はみっともなかったが。

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2018年5月11日 (金)

『万引き家族』は受賞するのでは

去年、是枝裕和監督は『三度目の殺人』で何本か続いたホームドラマとは違う裁判劇に挑んだ。男たちが中心の社会性のある見ごたえのある映画だったが、是枝映画に特有の情感の発露が弱かった気もする。

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2018年5月10日 (木)

5月の風に思う

今頃の季節になると、思い出す風景がある。1987年5月、トラックに乗って引っ越した時のことだ。高田馬場のオンボロアパートをカラにして、千葉県市川市行徳にあった大型マンションに引っ越した。その時のトラックの座席の窓を開けて感じた風が、何とも言えないほど爽快だった。

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2018年5月 9日 (水)

18年目のイタリア映画祭:その(3)

もうとっくに終わったが、もう1回だけ書く。今年のイタリア映画祭を見て思うのは、まずつらい内容の作品が多いこと。マフィア、郊外、移民、無職、暴力、同性愛、盲目などなど、グローバルでありながらイタリア的な問題が、どの作品にも重なっている。

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2018年5月 8日 (火)

「チャイナ・スタンダード」とは

連休中に「朝日」の朝刊1面と2面を使った「チャイナ・スタンダード」という特集が、印象に残った。見出しは「中国手本「民主化なき発展」」で、中国式の一党独裁的な政権を支持する国が増えているというショッキングな内容だ。

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2018年5月 7日 (月)

『犬ヶ島』の抜群の楽しさ

ウェス・アンダーソン監督は、これまでも『ムーンライズ・キングダム』(12)や『グランド・ブダペスト・ホテル』(14)などの凝りに凝った設定や美術で楽しませてきた。ところが5月25日公開の人形アニメ『犬ヶ島』は、それを上回るような驚異のおもちゃ箱だ。

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2018年5月 6日 (日)

「名作誕生―つながる日本美術」展の楽しさ

東京国立博物館で5月27日まで開催の「名作誕生―つながる日本美術」展を見に行った。GW中で混んでいるかと思ったが、思いのほかすいている。雪舟や等伯や若冲の有名作品が出ているのにも関わらず、どうしてだろうか。

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2018年5月 5日 (土)

18年目のイタリア映画祭:その(2)

レオナルド・ディ・コスタンツァ監督の長編劇映画2作目『侵入する女』も、劇場公開が難しそうな地味な秀作だった。ナポリの郊外で放課後の小学生を預かる施設を舞台に、犯罪組織カモッラが見え隠れする。

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2018年5月 4日 (金)

『ゼロヴィル』を読む

アメリカの現代文学の奇才としてスティーヴ・エリクソンの名前は聞いたがことがあったが、読んだことはなかった。前にここで書いた『オーバー・ザ・シネマ 映画「超」討議』で石岡良治氏と三浦哲哉氏が、彼の『ゼロヴィル』を取り上げていたので、読んでみた。

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2018年5月 3日 (木)

『パシフィック・リム』の続編を見たが

昔から「外国映画に出てくる日本」は好きで、だいたい監督や中身を問わず見る。『パシフィック・リム』(2013)は、まさに日本の怪獣映画へのオマージュとして作られていたが、ギレルモ・デル・トロ監督ということもあり、それなりに楽しめた。

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2018年5月 2日 (水)

「平成」を表す映画とは

昨日の「日経」夕刊社会面トップの「平成あと1年 実感じわり」という記事に、私のコメントが載った。昨年末に学生が企画した映画祭「映画と天皇」を振り返った話で、学生の言葉も交えてあった。実はこの取材の時に「ところで先生は、平成を表す映画はどれだと思いますか?」と来た。

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2018年5月 1日 (火)

六本木から青山へ

授業の後に試写に行くことが多いが、初夏のいい天気だったので、青山での試写の前に六本木の国立新美術館に行ってみた。この美術館は、この季節は庭が気持ち良い。野外のカフェに座ると天国だ。

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2018年4月30日 (月)

18年目のイタリア映画祭:その(1)

今年もイタリア映画祭が開催中だ。2001年に自分でゼロから立ち上げた映画祭だが、やったのは2007年までだし09年に新聞社も辞めたので、もはや遠い存在。去年は旅行でほとんど見られなかったが、今年はある予定が消えて急に時間ができたので行ってみた。

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2018年4月29日 (日)

日本人は「働き方改革」ができるか

先日、「毎日」に載った城みちるのことを書いたが、同じページに残間里江子氏のコラムがあったので、読んでみた。もともとこの人は苦手だったが、「もう一度花を咲かせよう」という連載のタイトルを見て、嫌な感じがした。

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2018年4月28日 (土)

デプレシャンの現在

アルノー・デプレシャン監督の『イスマエルの亡霊たち』をアンスティチュ・フランセ東京で見た。新聞社に勤務していた頃は東京日仏学院だったが、よく見に行った。仕事で時間がない時の方が、マイナーな上映会によく行ったような気がする。

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2018年4月27日 (金)

「イルカにのった少年」ノスタルジア

昔、新聞社にいた頃、「テレビを見ないとダメだよ」と何度か言われた。確かに「現代」を毎日伝える新聞社にいて、テレビの流行を知らないのはまずい。だけど、私は大きな事件が起きた時以外はテレビを見なかった。それは今も続いている。

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2018年4月26日 (木)

『海を駆ける』の新境地

5月26日公開の深田晃司監督『海を駆ける』を見た。この監督は、実は作品ごとに描く世界やスタイルを大きく変える。『ほとりの朔子』はロメール風の軽妙なドラマだったし、『さようなら』は近未来SFの痛切な話だった。

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2018年4月25日 (水)

名刺を出すのは恥ずかしい

先日、新聞社時代の大半を過ごした部署のOB会に出かけた。10年ぶりに会う人がほとんどで懐かしかったが、ちょっと当惑したこともあった。私の異動に関わったかつての上司は、いきなり私を「古賀君」と君づけした。

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2018年4月24日 (火)

『心と体と』の夢と現実

イルディコー・エニェディ監督の『心と体を』を劇場で見た。正確に言うと、公開前にある理由でDVDを借りて始めの10分ほど見ていたが、繊細な映像だったので全部を見るのは劇場にしようと思っていた。

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2018年4月23日 (月)

ツイッターを乗っ取られる

私はフェイスブックは使っているが、ツイッターはやっていない。フェイスブックは主に大学の行事のことや自分が書いた文章など「公式」なお知らせや宣伝が中心。ツイッターは2つアカウントを作ったが、いずれも続かなかった。

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2018年4月22日 (日)

『ファントム・スレッド』に酔う

5月26日公開のポール・トーマス・アンダーソン監督『ファントム・スレッド』を見た。この監督の映画はどれも映像に圧倒されるが、今回はそれが極めつけで見終わると酔ったような気分になった。

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