ドキュメンタリーを追う:その(1)ワイズマンからランズマンへ
やはりドキュメンタリー映画はおもしろい。現在開催中の学生企画の映画祭では15本のうち、9本がドキュメンタリーだ。「声をあげる」というテーマで100本くらいから選んでいくうちに、やはり本物の声というものに行きついたようだ。
やはりドキュメンタリー映画はおもしろい。現在開催中の学生企画の映画祭では15本のうち、9本がドキュメンタリーだ。「声をあげる」というテーマで100本くらいから選んでいくうちに、やはり本物の声というものに行きついたようだ。
9月22日に書いたように、増毛のクリニックに行って薬をもらってきたが、それから2ヵ月半が過ぎた。今日はとりあえずの「途中経過」を書こうと思う。最初、先方から提案された一番確実なプランというのは、年間140万円ほどだった。
明日から学生企画の映画祭がユーロスペースで始まる。今年は「声をあげる」がテーマで15本が上映される。その中で土本典昭監督の『水俣ー患者さんたちとその世界―』が上映されるが、40年ぶりくらいに見て感動した。
1月10日公開のパスカル・ボニゼール監督『オークション 盗まれたエゴン・シーレ』を試写で見た。これはいろいな意味で楽しんだ。まずは何といってもオークションの世界は、短い美術記者時代に取材したことがあってあのハンマーを叩くバブリーな感じが懐かしかった。
東京フィルメックスは3本しか見なかった。いろいろ言いながらも、東京国際映画祭は15本も見たのに。あるいは15本見て、もう映画祭はいいやと思ったからかもしれない。それにフィルメックス定番のツァイ・ミンリャンやリティ・パンのアート系エッセー映画はもういい、というのもあった。
昔、フランスの記号学者で小説家のフィリップ・ソレルスが「映画で感動するというのは、大半は作り手の計算に乗せられることで、私は今はその「操作されている」感じが嫌で映画に行かなくなった」と語っていた。
去年に引き続き、今年も東京フィルメックスは東京国際映画祭と時期をずらした。2020年から同じ時期にしたが、2年やってみたら集客が難しかったというところだろうか。今年は去年よりさらに時期をあけている。見る側としてはその方がいいのは間違いないが。
深田晃司監督の新書『日本映画の「働き方改革」 現場からの問題提起』を読んだ。彼が2020年に濱口竜介監督らと「ミニシアター・エイド基金」を立ち上げ、22年には是枝裕和監督たちと「action4cinema 日本版CNCを求める会」に参加したあたりの文章は読んでいるので、彼の主張はわかっているつもりだった。
フェイスブックには数年前の同じ日の投稿を見せる機能があって、昨日挙がってきたのは10年前、2014年11月23日の「朝日」のオピニオン面の「私の視点」に私が投稿した原稿だった。
私は毎週金曜日の夕刊各紙を買う。映画評や広告が載っているからだが、先週末にある写真にドキッとした。アメリカ映画『ヴァラエティ』のもので、どこかで見覚えがあった。読んでみると、1983年のベット・ゴードン監督の作品という。
ブリヂストン美術館がアーティゾン美術館となってオープンしたのはコロナ禍が始まった2020年初めだったが、今やすっかり京橋に馴染んでいる。とりわけ最近は隣のビルも完成して周囲にベンチがたくさんできて、いい感じになってきた。
森井勇佑監督の『ルート29』を劇場で見た。この監督の第1作『こちらあみ子』は見ていないが、日本に遊びに来ていたフランス人が『ルート29』がおもしろかったと言ったので見に行った。冒頭の修学旅行中の中学生が隠れて煙草を吸うシーンから目が点になった。
上野の東京都美術館で「田中一村展 奄美の光 魂の絵画」を見た。私はかつて10年以上美術展の企画の仕事をして『美術展の不都合な真実』という本まで書いたにもかかわらず、この画家は名前さえ知らなかった。
もう15年以上大学で映画を教え、定年まであと2年と少しになった。若い頃から大好きだった映画を仕事にできて、本当に運がよかったと思う。しかし同時に、これでよかったのかと考えることもある。
フランス映画はSFやホラーが苦手である。恋愛や子供の世界や社会問題は得意だが、「リアル」を離れた表現はうまくいかない。従来はアクションもヘタだったが、最近はリュック・ベッソンなどの活躍でそうとも言えない。
映画は見たすぐに書かないと印象が日々薄れていくが、本や展覧会の場合はだいぶたってからでも書ける。本は現物が目の前にあるし、展覧会はチラシやHPの絵を見れば思いだすことができる。だから書くのが遅くなるのも出てくる。
現在、大阪で塩田千春の個展が開かれている。それで思い出したのはイスタンブールの最終日のことだ。前日に遊覧船でボスポラス海峡めぐりをした時に、船からIstanbul Modernという大きなロゴが見えた。ヨーロッパ側の新市街、カラキョイ地区にあって近くには豪華なペニンシュラ・ホテル。
今日で4日連投だが、やはり映画祭は早く書いた方がいい。今日の夜に受賞結果が出た後だと間が抜けてしまう。作品評の前に会場問題について一言。これは最終的には「専用会場」が必要になる。カンヌなど三大映画祭にはあるし、釜山も作った。もちろんこれらの映画祭も通常はほかのイベントに使っている。本当は東京都が都庁跡地に国際フォーラムを作る時に考えるべきだった。
昨日、久しぶりに連日で文章をアップした。昨年9月末の毎日ブログ更新停止宣言からだいぶたつが、東京国際映画祭なので書くネタはたくさんある。この映画祭は数年前に六本木から銀座・日比谷に移った。これはもともと私が希望していたことなので大歓迎だった。
東京国際映画祭で相変わらずダメなものの1つに、「デイリーペーパー」がある。これは国際映画祭には必須で山形国際ドキュメンタリー映画祭は最初からあったが、東京国際には長らくなかった。できたのは2000年頃からか。それから全く進化していない。
東京国際映画祭といえば、今年のメインビジュアルはいかにもヘンだ。まるで女性誌の表紙風だし、あまりに着飾っているので誰も菊地凛子だとはわかるまい(私もわからなかった)。これは数年前から同じで、これだけで観客を失っているのでは。
先日、道を歩く時に目まいがしたことを書いて武田泰淳の『目まいのする散歩』に触れたが、実際に読んでみた。手軽な文庫版を買って読むと、これが妙におもしろい。小説家が夫婦であちこちを散歩する話である。
不思議なもので、朝日新聞デジタル「論座」2023年4月になくなって映画祭について自由に書く場所がなくなると、コンペ作品をすべて見ていた東京国際映画祭に対しての情熱がなくなった。理由はほかにもある。
韓国映画『破墓/パミョ』を劇場で見た。予告編を見て気になったからだが、韓国で1200万人が見て今年一番のヒット作というのも理由の一つ。そして監督は今年43歳のチャン・ジェヒン。
昨日、映画業界の友人たちと4人で酒を飲んでいたら、日活の高木希世江さんが亡くなられたという知らせが飛び込んだ。みんな急にあちこちに連絡をして確認していたが、どうも確かなようだ。
先日、NHKの「チコちゃんに叱られる」に出た。これまでNHKは2000年の7月頃、『美術展の不都合な真実』を出したことがきっかけで「おはよう日本」に出たことがあった。本のパブリシティになるかと大張り切りだったが、あらゆる「宣伝」を拒むNHKらしく、あくまで一般論として美術展について語らされた。
トッド・フィリップス監督の『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』を劇場で見た。もともと前作は好きだったし、「賛否両論」というので見たくなった。結論から言うと、前作に比べるとドラマ的な面白味は減ったかもしれないが、そのムードや音楽を十分に堪能した。ちなみにこのブログはいつもネタバレだが、今日はとりわけそうかも。
ある夕方、ちょっと不愉快なことがあり、気分転換と思って上野の東京国立博物館の「はにわ」展を見に行った。東近美で「ハニワと土偶の近代」を見て近現代のハニワの氾濫ぶりに驚いて、本物の埴輪を見たいと思ったこともある。
最近、新発売の東宝のDVDに慌てている。東宝といえば、黒澤明とゴジラ作品以外は有名作品でなければ秀作であってもDVDを出さないことで有名だ。一説には、あの会社は1万枚売れないDVDは出さないとか。例えば戦後の成瀬巳喜男作品でDVDで出ていないものはたくさんあった。
東博と東近美の両方でこの10月にハニワの展覧会が始まる、と聞いて驚いた。東博はともかく、なぜ明治以降を扱う東近美なのかと思った。ところが展覧会に行ってみたら納得。日本の近現代美術のあちこちにハニワがいるのだから。
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