2016年12月 9日 (金)

イオセリアーニの尽きせぬ魅力:その(2)

前に書いたように、大学生の時に『落葉』と『ピロスマニ』を見た。私は『ピロスマニ』にひどく感動して、この画家について知りたいと思ったが、当時は日本語の文献が皆無に近かった。イオセリアーニの『落葉』の方は全く記憶にない。ところが当時知り合ったばかりの梁木靖弘さんが『落葉』がいかにいいか語っていた。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 8日 (木)

『東京どこに住む?』に考える

東京のどこに住むのか。地方出身者は上京以来いつも考える。これが人によって違う。速水健朗の『東京どこに住む?』は、そのあたりをわかりやすく書いている。副題は「住所格差と人生格差」。いかにもキャッチ―だ。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 7日 (水)

意外によかった『聖の青春』

将棋の映画と聞いて、『聖の青春』を見る気がしなかった。囲碁、将棋は皆目わからないから。ところが見た人の評判がかなりいい。上映が終わりそうなので、慌てて出かけた。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 6日 (火)

大学の教師は何を着ればいいのか:その(2)

ファッションのキモは靴である。と誰が言ったかしらないが、何となくそういう気がする。一見目立たないようで、意外に目につくポイントになるから。そのうえ、いい靴は高いから、金がないと隠れたお洒落はできない。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 5日 (月)

イオセリアーニの尽きせぬ魅力:その(1)

先日、17日公開の『皆さま、ごぎげんよう』について、「わからないけど、楽しい」と書いた。そうしたら、今日からアテネ・フランセで始まるイオセリアーニ特集上映で、トークを引き受けることになった。イオセリアーニについては、簡単に話すことが難しい。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 4日 (日)

眠りについて:その(2)

昔は眠れなかった。朝方まで起きていたり、朝早く起きて眠れなくなったり。15年ほど前に安藤忠雄さんと横尾忠則さんの対談を企画した時、おふたりが控室でずっと「いかに眠るか」について話し込んでいたのを思い出す。その時出た話題が「睡眠薬は慣れるとダメ」というものだった。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 3日 (土)

誰も見ない映画が好きだった

思い出すと、1990年代前半から10年ほどは、忙し過ぎてあまり映画は見ていなかった。そのくせ、誰も見ないような映画を見に行った。つまり、フィルムセンターとかアテネフランセとか東京日仏学院に出かけて、映画好きしか知らないような映画を見ていた。今も時々その衝動に駆られる。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 2日 (金)

大学の教師は何を着ればいいのか:その(1)

先日、夏から急に冬になった話を書こうと思ったら、後半は着るものの話になった。おもしろくなったので、もう少し書く。さて、大学の教師は何を着ればいいのだろうか。会社員ならば職種によって、だいたい服装は決まっている。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年12月 1日 (木)

『何者』を見て考える

映画『何者』を劇場で見た。なぜ見に行ったのかよく覚えていないが、見たいと思った。原作がかなり良かったのが一番だし、三浦大輔監督の『愛の渦』がちょっとおもしろかったからだろう。この舞台の演出家がこの個性的な原作をどう料理するかに興味があった。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月30日 (水)

『コンビニ人間』の現代性

パリにいたこの夏に芥川賞で話題になっていたのが、村田沙耶香『コンビニ人間』。著者は長年コンビニに勤めており、受賞の発表の日も働いていたなどと報道されていた。すっかり忘れていたが、先日本屋で目にして買い、一気に読み終えた。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月29日 (火)

多くを見ていた東京フィルメックス:その(3)

いつの間にかフィルメックスも終わり賞も発表されたので、いくつかの映画について触れておきたい。最優秀作品の中国の『よみがえりの樹』は既にここに書いたが、私には「スペシャル・メンション」と「観客賞」を撮った韓国の『私たち』の方がストレートに訴えかけてきた。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月28日 (月)

突然、夏から冬へ

急に雪が降って、冬になった。その前の週までは昼間に20度になる日もあり、夏のようだった。特にフランスでは夏でも朝15度、昼25度くらいが普通だったので、9月末に帰国してからまた夏に戻った気がしていた。そしてフランスの夏くらいの気候が2ヵ月ほど続いた。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月27日 (日)

『映画と移民』をめぐる私の勘違い

前に触れた板倉史明著『映画と移民』を読んだ。副題が「在米日系移民の映画受容とアイデンティティ」。前に書いたように、日系人や海外で生きた日本人の話が好きだから、おもしろいかと思った。

» 続きを読む

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2016年11月26日 (土)

多くを見ていた東京フィルメックス:その(2)

エドワード・ヤンの『タイペイ・ストーリー』(1985)に完全にやられた。90年ごろに見ていたはずだが、全く記憶になかった。今回のフィルム・ファウンデーションによる4K復元版が今年のボローニャ復元映画祭で上映されていたが、見逃していた。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月25日 (金)

九州弁の話:その(2)

九州弁の話を書いたら、福岡の大学時代の友人2人からコメントが来た。1人は福岡南部でほぼ同郷だが、もう1人は佐賀出身なので方言はかなり違っていた。おもしろくなってきたので、もう少し書きたい。

» 続きを読む

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2016年11月24日 (木)

今度のジャック・リーチャーは?

フィルメックスに通い、まじめな映画ばかり見ていると、気が滅入る。というわけで、トム・クルーズの『ジャック・リーチャー Never Go Back』を見に行った。なぜか、トム・クルーズが両手を振って懸命に走る姿が好きだから。同世代ということもあるが、スタントを使わず自分で走り、運転する彼を妙に応援したくなる。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月23日 (水)

多くを見ていた東京フィルメックス:その(1)

今年は東京国際映画祭もそうだったが、東京フィルメックスも既にカンヌやベネチアなどで見た作品が多い。特別招待作品は5本のうち4本を見ていたし、クラッシック部門も昔見たものを入れたら、5本のうち4本もある。さすがにコンペでは10本のうち1本だけだが。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月22日 (火)

『海は燃えている』のシンプルな力

来年2月公開のイタリアのドキュメンタリー映画『海は燃えている』を見た。監督のジャンフランコ・ロージは、前作の『ローマ環状線、めぐりゆく人生たち』がベネチアで金獅子賞、今回はベルリンで金熊賞という話題の人だ。見てみると、前作よりもさらにシンプルな作りだった。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月21日 (月)

九州弁の話:その(1)

東京に住んで、今年で30年になる。大学まで福岡で、卒業してから東京に住んでいる。最近は東京出身と思われるほど、私の話す言葉から九州弁のアクセントもなくなった。しかし、時おりふっと蘇る。

» 続きを読む

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2016年11月20日 (日)

『牝猫たち』の現代性

日活のロマンポルノ・リブートは、ロカルノで塩田明彦監督の『風に濡れた女』(12/17公開)を、最近試写で行定勲監督の『ジムノペディに乱れる』(11/26公開)を見た。どちらもロマンポルノという枠をうまく使ったユーモアあふれるメタポルノ映画だったので、来年1月14日公開の白石和彌監督の『牝猫たち』も見に行った。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月19日 (土)

眠りについて:その(1)

最近、よく眠る。ここに何度か書いたように、自宅にいれば22時には寝る。目覚ましはあえてかけない。さすがに遅くとも6時半過ぎには起きるが、9時間近く寝たことになる。私はセカセカしているので忙しいと思われがちだが、ひま人でないと、こんなには寝ていられない。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月18日 (金)

『湾生回家』に泣く

日系人もそうだが、海外に住んだ日本人の話が好きだ。だから始まったばかりの『湾生回家』という台湾のドキュメンタリーを劇場に見に行った。「湾生」とは日本の植民地時代の台湾で生まれ育った約20万人の日本人を指すという。

» 続きを読む

| | コメント (1) | トラックバック (0)

2016年11月17日 (木)

なんでも禅に見えてくる

フランスでは、部屋の中に何も置いていなかったりすると「セ・トレ・ゼン!」(=実に禅だね)と言われる。あるいは黒と白のシンプルな服を着ている人にも言う。要は、無駄のないシンプルなものを指すテキトーな言葉だが、私の「禅」に対する理解もその程度。そこで、東京国立博物館に11月27日までの「禅」展を見に行った。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月16日 (水)

トッド・ソロンズ描くアメリカのリアル

実はつい最近まで、あろうことかトッド・ソロンズとトッド・ヘインズをごっちゃにしていた。どちらも才能溢れるアメリカのアート系監督で性の問題を追及しているうえ、私と同世代。ところがヘインズの方はロマンチックな物語構築へ向かい(『キャロル』!)、ソロンズは病んだアメリカをブラックユーモアで見せる。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月15日 (火)

非常勤講師ノスタルジア

新聞社を退職して今の大学に勤め始めて8年近くたつが、実は最初に大学で教えたのは20年ほど前だった。そんなことを思いだしたのは、先日ガレルの映画の試写会でその頃の教え子に久しぶりに会ったから。いやあ、懐かしい。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月14日 (月)

ガレルは変わらない

フィリップ・ガレルの新作を見て、かつて私のとってのパリはこんなイメージだったと思い出した。来年1月21日に公開される『パリ、恋人たちの影』のことである。冒頭に、白黒の画面に無表情の青年が突っ立っている。金はなさそう。手に持ったパンをかじる。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月13日 (日)

各紙の東京国際映画祭評に星を付ける?

かつて、ここで「新聞の映画評」評を何度か書いた。今回は東京国際映画祭のコンペを全部見たので、新聞各紙の総評を「総評」しようと思う。コンペの星取表をやっていたついでに、冗談半分で各紙に星をつけてみたい。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月12日 (土)

ようやく『ダゲレオタイプの女』を見る

ようやく黒沢清監督の『ダゲレオタイプの女』を見た。10月半ばから、東京国際映画祭の試写を始めとして用事が立て込んでいた。気がついたら、公開が終わりに近づいていたので、劇場に駆け込んだ。もともと今年の5月のカンヌに出るかと思っていた。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月11日 (金)

それでも飲まずにいられない

先日、若手映画研究者について書いたが、実は最後に「私は酒を飲む習慣がついたから、もうまじめな研究は無理」と書こうと思ってやめた。ここにも書いたが、高校生の頃に肝炎にかかったので、大学生の時はほとんど酒を飲まなかった。ところが働き始めて酒を飲むようになった。

» 続きを読む

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2016年11月10日 (木)

サティを映画に使うと

映画を作る学生には「エリック・サティの音楽は使うな」と言う。あの甘ったるい音楽が流れたとたんに、陳腐になるから。ところが今月27日公開の行定勲監督『ジムノペディに乱れる』は、それを全編に使っている。そしておもしろい。

» 続きを読む

| | コメント (1) | トラックバック (0)

«若手映画研究者が続々