2019年9月19日 (木)

『プライベート・ウォー』のカッコよさ

マシュー・ハイネマン監督の『プライベート・ウォー』を劇場で見た。この監督のドキュメンタリー『ラッカは静かに虐殺されている』は見ていないが評価が高かったので、その劇映画に興味があった。華やかな印象のロザムンド・パイクが主演でどうなるだろうかと思った。

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2019年9月18日 (水)

気温のこと

まだ暑い。昼間は30度近い。ベネチアで最高気温がある日を境に32度から22度になり、パリでは18度になった。朝は10度を切り、こうなるともう秋。ところが帰国したら、また夏の30度に戻った。

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2019年9月17日 (火)

『人間失格』に思うこと

蜷川実花監督『人間失格』を見た。実は7月末に試写で見ていたが、あまり好きではなかったのであえて公開後にアップすることにした。確かに蜷川実花の世界が炸裂している。『へルタースケルター』から美術を担当するenzoは、この世とは思えない艶やかな世界を作る。

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2019年9月16日 (月)

ほかにパリで見たもの:続き

もう一度だけ、パリで見たものについて書いておきたい。オルセー美術館では、2階で「ベルト・モリゾ展」を見た後、5階に登って印象派からネオ印象派(ポスト印象派ではなくこう表記)を急ぎ足で見た。つまり、マネ、モネ、ルノワール、セザンヌなどの一番有名な絵があるところ。

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2019年9月15日 (日)

『ブルーアワーにぶっ飛ばす』の快い違和感

10月11日公開の箱田優子監督『ブルーアワーにぶっ飛ばす』を見た。この監督の第一回長編だが、CMの世界で活躍している人らしく、この作品はツタヤのクリエーターズ・プロジェクトの一環で生まれたという。

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2019年9月14日 (土)

東京に戻って考えること

この数年は毎年8月末から9月初旬にベネチア、パリに行く。かつて新聞社にいた頃は年に数回海外に出張していたので、あまり意識することはなかったが、年に一度だと帰国していろんなことを考える。

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2019年9月13日 (金)

ほかにパリで見たもの

もう帰国したが、「ベルト・モリゾ展」以外にパリで見たものを忘れないうちに書く。定宿のホテル近くの映画館で、レベッカ・ズロトヴスキ監督の「簡単な娘」Une fille facileを見た。カンヌに住む16歳のナイマの夏休みを描いたもので、フランス映画の一ジャンルであるバカンスもの。彼女のもとにはいとこで23歳のソフィアがやってくる。彼女は抜群のプロポーションで、年上の男たちを誘惑する。

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2019年9月12日 (木)

『映画について考えたこと』についてもう1回だけ

この本についてはもう一度だけ語りたい。彼は「『歩いても歩いても』は、できあがったときに、「納得度の高いものができた」と思えました。それはいままでいちばん肩の力を抜いて無理をしないでつくれたということです」と書く。

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2019年9月11日 (水)

オルセー美術館のベルト・モリゾ展

今回はベネチアの最初でパソコンやスマホでの失敗があったせいで、パリで何をするか考える時間がなかった。とりあえずパリに着いてネットで検索してみると、オルセー美術館で9月22日までベルト・モリゾ展をやっていた。この女性画家にはちょっと思い入れがあった。

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2019年9月10日 (火)

ベネチアの快楽:その(9)そのほかの映画

ほかにも歴史ものは多かった。「領地」A herdadeは、ポルトガルのティエゴ・ゲデス監督の傑作で、ポルトガルの地方領主の戦後を描く。冒頭に1946年のシーンが出てきて、その次は1973年のサラザール政権崩壊の頃、そして1991年に移る。

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2019年9月 9日 (月)

ベネチアからパリへ

ベネチアからパリに着くと、肌寒い。既にベネチアでも終盤に急に寒くなった。最初の頃は最高が32度で思わず水着に着替えて海で泳いだが、終わりの頃は最高が24度だった。パリに来たら19度くらい。朝は10度。

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2019年9月 8日 (日)

ベネチアの快楽:その(8)現代を描く

受賞結果が出た。日本で10月4日公開の『ジョーカー』は何か取るとは思ったが、ホアキン・フェニックスの男優賞だと思っていた。確かに面白さから言えば金獅子賞でもおかしくはないが。映画は『バットマン』の悪役「ジョーカー」が生まれる過程を描いており、感じとしては1960年代くらいを描いているから歴史ものとも言える。

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2019年9月 7日 (土)

ベネチアの快楽:その(7)まだまだ歴史ものが

香港のヨン・ファン監督のアニメ『チェリー・レイン7番地』No.7 Cherry Laneは、1967年の文化大革命真っ最中の香港を描く。主人公の大学生は、家庭教師で英語を教えているが、娘と母親の両方の愛に揺れている。娘とはジェーン・エアを読み、プルーストの話をする。母とは一緒にシモーヌ・シニョレが出る『年上の女』などを見に行く。

 

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2019年9月 6日 (金)

ベネチアの快楽:その(7)映画の見過ぎと食べ過ぎ

「国際映画祭」という言葉は、人を惑わせる。華やかなレッドカーペットを歩くスター、パーティ、タキシードにドレス、記者会見、世界中のジャーナリストやカメラマン、映画会社のブースと映画の売買、すべてが映画を中心に回る。1985年、大学4年生の時にカンヌを見た私は、あの映画関係者の群れに入りたいと心底思った。

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2019年9月 5日 (木)

ベネチアの快楽:その(6)歴史もの

今年の映画祭の特徴は「家族」と書いたが、もう1つは「歴史」の読み直しではないか。まずロマン・ポランスキー監督の「私は弾劾する」J'accuseは19世紀末のフランスで起きたドレフュス事件を描く。「私は弾劾する」は、作家のエミール・ゾラが新聞に書いたドレフュス擁護の文章の題名だ。

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2019年9月 4日 (水)

ベネチアの快楽:その(5)さらに家族映画

前半に家族をめぐる映画が多いと思ったが、これは実は今年のベネチアの一番の傾向なのかもしれない。地元紙の星取表で『真実』と同じくらい高得点だったのが、サウジアラビアの女性監督ハイファ・アル=マンスールの「完全な候補者」The Perfect Candidateで、若い女性の医者とその家族を描く。

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2019年9月 3日 (火)

ベネチアの快楽:その(4)とうとう泳ぐ

ベネチアのリド島でフランス人の映画関係の友人に会ったら、何と海岸で泳いだ帰りという。それを聞いたら急に泳ぎたくなった。リド島はベネチアではない。車も通るし、海水浴のできる長い砂浜がある。もちろん『ベニスに死す』の海岸だ。

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2019年9月 2日 (月)

ベネチアの快楽:その(3)家族映画

さて、忘れないうちにコンペ作品について見たものから書いておきたい。コンペは『真実』も初めとして、前半に家族ものが並んだ。まずノア・バームバック監督の『マリッジ・ストーリー』は結婚が破綻した若い夫婦の話。舞台演出家の夫(アダム・ドライバー)と女優(スカーレット・ヨハンソン)の夫婦は、ある時から少しずつ関係にずれが生じ始める。

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2019年9月 1日 (日)

ベネチアの快楽:その(2)『真実』をめぐって

10月11日公開の是枝裕和監督の『真実』をベネチアで見た。カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノーシュ、イーサン・ホークという世界的なスターを使い、全編をフランスで撮影したので話題になっていた。脚本、編集も監督本人だが、撮影や美術などのスタッフはすべてフランス人。

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2019年8月31日 (土)

ベネチアの快楽:その(1)出だしのつまずき

実は既に3日前からベネチア国際映画祭に来ているのだが、ここ数日にアップしたのは前に書き溜めたものばかり。着いてからは初日のオープニングが是枝裕和監督の『真実』でバタバタしたが、それ以上に個人的にトラブル続きだった。

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2019年8月30日 (金)

『映画を撮りながら考えたこと』についてもう一度

前回は本の中身にほとんど触れなかったので、大事なことをメモしておきたい。まず映画祭について、日本でこれほどあるべき映画祭について語っている映画監督はいないのではないか。まず、『幻の光』で最初に行ったベネチア映画祭の話がおもしろい。

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2019年8月29日 (木)

『夢を見ましょう』に腰を抜かす

秋から某大学で「フランス映画史」の授業を始めるために、これまで見ていない映画やもう一度見直したい映画のDVDを見ている。日本で出ていないものはフランスから買うが、サイレント映画のルイ・デュリュックやジャン・エプスタンのDVDボックスなどこれまで見るのに苦労した映画が簡単に見られるのだから驚きだ。

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2019年8月28日 (水)

今頃読む『映画を撮りながら考えたこと』

是枝裕和監督の『映画を撮りながら考えたこと』をようやく読んだ。この本が出たのは2016年6月だから、もはや3年前。話題にはなっていたが買うことがなかった。先日本屋で見たら装丁がいい感じの手触りで、思わず買った。

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2019年8月27日 (火)

『日本社会のしくみ』を読む

小熊英二氏の分厚い新書『日本社会のしくみ』を読んだ。小熊氏は社会や歴史の根本的な問題を分厚い本で解き明かそうとする。私は『1968』に深い感銘を受けたが、この本を間違いが多いと批判する人は多かった。さて今回『日本社会のしくみ』を読んだのは、本人がPR誌『本』で紹介する文章を読んだから。

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2019年8月26日 (月)

スポーツと映画を考える:その(1)『スパルタ教育 くたばれ親父』

私の学生が企画する映画祭も今年で9年目になる。昨年は「朝鮮半島と私たち」、一昨年は「映画と天皇」とかなり社会的に「攻めた」テーマを扱ってきたが、今年は「スポーツの光と影」とずいぶん普通になった。

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2019年8月25日 (日)

「原三渓の美術」展に考える

めったに見ないテレビを見ていたら、明治の実業家、原三渓の美術コレクションを紹介していた。それがあまりにおもしろそうだったので、横浜美術館で9月1日まで開催の「伝説の大コレクション 原三渓の美術」展を見に行った。

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2019年8月24日 (土)

美少年映画としての『永遠に僕のもの』

古くはヴィスコンティの『ベニスに死す』(1971)から最近は『君の名前で僕を呼んで』(2017)まで、いわゆる「美少年映画」というのがある。作り手がどこまで意識したかわからないが、結果としては女性に人気が出る。

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2019年8月23日 (金)

応挙について考える

東京芸術大学大学美術館で9月29日まで開催の「円山応挙から近代京都画壇へ」展を見た。応挙と言えば江戸中期から後期の写実主義で知られるが、この時代だと最近は伊藤若冲、曽我蕭白、岩佐又兵衛のような「奇想の画家」が流行っている。

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2019年8月22日 (木)

『タロウのバカ』の時代感覚

9月6日公開の大森立嗣監督『タロウのバカ』を見た。この監督は最近は『日日是好日』のようなのどかな話を繊細に撮っているが、実は『ゲルマニウムの夜』(2005)以来、作品によっては相当にダークな面を抱えていた。いままでだと『ぼっちゃん』が一番闇の世界に迫っていたと思っていたが、今回はそれをはるかに上回った。

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2019年8月21日 (水)

映画と納豆の関係

数日前の「朝日」で納豆のタレ袋の記事を読んでいたら、ちょっと驚くことがあった。その記事は、押すだけでタレが出る納豆の袋を6年半かけてミツカンが開発し、1億食を売り上げるヒットになったというもの。

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«チャオ・タオと「見る」21世紀の中国