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2009年5月17日 (日)

イーストウッド再び

「グラン・トリノ」にはまったせいで、中条省平氏の「クリント・イーストウッド アメリカ映画史を再生する男」(ちくま文庫)を読む。全監督作、出演作をテーマごとにわけて詳細に分析した労作だ。イーストウッドの映画分析のみならず、ジョン・フォードやハワード・ホークス、アンソニー・マンなどと並べながら、彼をアメリカ映画史の中に位置づけようとする試みだ。
「おそらく映画の歴史性もっとも強く意識している監督はゴダールとイーストウッドで、両者が同じ1930年に生まれていることは偶然ではない。それは、映画の黄金時代の最後に少年期を行きながら、自分が映画作りの現場に立ったときには、映画が凋落の時代に入っていたことを意味している。・・・だが、ゴダールほど理論家ではないイーストウッドは、ゴダールのように言葉で映画の歴史性を語ることはない。その代わり、自分の映画のなかで、映画の歴史性、とくにアメリカ映画の歴史を自分なりに再構築していった」
日本には短い映画評やエッセーばかりで、こうしたきちんとした監督論が少なすぎる。

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