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2009年5月10日 (日)

老舗を信じない

先日ある方の招待で飯倉の「キャンティ」に初めて行った。かつて芸能人が通いつめたという、いわずと知れた伝説のイタリア料理店だ。夕べは楽しかったが、料理も店内の雰囲気も20年前の日本式イタリア料理で、値段はべらぼうに高かった。誰がいまどき何種類もの作り置きの前菜を取り分けられて嬉しいだろうか。味の方はひょっとしたら数日前に料理したのではと思うほどひどかった。有名なバジリコ・スパゲッティは、妙に和風で麺はやわらかすぎ、2000円を越すものとは信じがたかった。5000円を越すミラノ風カツレツは、薄くてあまり肉の味がしなかった。正直に言って、自分の作るイタリア料理の方がまだうまいと思った。
昔、早稲田大学前の蕎麦屋で、大隈重信が通ったというところがあったが、店員は横柄で蕎麦はたいしたことはなかった。神楽坂で、森鴎外などが通った田原屋という洋食屋が10年くらい前まであったが、ここは恐ろしく食材が古く、カキフライは食べられなかった。
どうも老舗と言うのは信用できない気がする。この20年、日本人は世界中に料理を勉強に行き、その成果をさまざまな店で展開している。日本料理もおいしい店がどんどん増えている。老舗の店は名前に甘えて、そういう努力を怠っているのかもしれない。

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