« ジョルジュ・メリエスDVDと著作権 | トップページ | 「重力ピエロ」 »

2009年6月 6日 (土)

リュミエール

数年前に出た本だが、蓮實重彦の「映画狂人 シネマ事典」を手にして、時間が止まってしまった。1980年代後半、彼が責任編集を務めた雑誌「リュミエール」の巻頭言や映画日記が再録されていたからだ。ユーロスペース、六本木シネヴィヴァン、シネマライズ、ル・シネマとミニシアターが続々とできた80年代半ばに突然現れたこの雑誌を、学生だった私は吸い込まれるように読みふけった。特に彼の巻頭言などは何度も読んだせいで、いまでもいくつかのフレーズを覚えているくらいだ。一度だけ投稿したこともある。筑摩書房から「蓮實さんが気に入ったので」と掲載の連絡をもらった時の興奮は、当時の窓が1つしかないアパートや黒電話と共に忘れないだろう。
自分の原点は、映画評論家・蓮實重彦の登場と、ミニシアター・ブームとニューアカとバブルへ向かう経済状況が重なっていた、どこか楽観的なあの頃にあるのかもしれない。映画を追いかけながら、世界が無限に広がってゆくようなあの不思議な快感といったら。 

|

« ジョルジュ・メリエスDVDと著作権 | トップページ | 「重力ピエロ」 »

映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537538/45252382

この記事へのトラックバック一覧です: リュミエール:

« ジョルジュ・メリエスDVDと著作権 | トップページ | 「重力ピエロ」 »