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2009年6月 6日 (土)

「重力ピエロ」

原作は読んでいないが、映画は評判通りおもしろかった。最初のシーンで桜が舞って、どさっと弟が2階から落ちてくるシーンから、こりゃすごいことが始まるぞ、と期待させる。連続放火とグラフィティアートの関係。亡き母と父の出会い。兄は大学院で遺伝子を研究しているが、遺伝子記号が放火事件に結びつき、そこに一人の男が浮かび上がる。
兄が問題の男を訪ねる前の電線の並ぶ夕暮れのショット、ミツバチを育てる父親、殺人を決意した兄が男を突き落とす予定のダムの上に立つところを大胆に動くクレーンで撮ったシーン、すべてが終わって弟はソファに兄は床にコの字に寝ているショット、兄弟で蜂蜜を取り出して舐めるシーン、サーカスでピエロの曲芸を家族4人で見る過去のシーン、そして最後にもう一度2階から落ちてくる春。直接物語に関係のないようなシーンが丁寧に撮影されていて、久々に映画らしい醍醐味を見せてくれた。過去のシーンの挿入が絶妙だ。父母の結婚シーンや母の葬式など、ドラマチックなシーンをあえて省いているのもいい。父に至っては、いつの間にか死んでいるのだから。
新宿バルトで見たが、パンフレットを買う前に中身を見ようとしたら見本が1冊もない。こちらは触ることも許されず、店員がめくるのを眺めさせられた。もともと上映された階に売っておらず、下の階の共通のシネマショップとやらに行かされたのは、新宿ピカデリーと同じ。当然買っている人は全くいなかった。いったい売る気はあるのか。ロケをした仙台の細かい場所や製作の経緯まで細かく載っているいいパンフだけに残念。

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