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2009年7月12日 (日)

『1Q84』

話題の小説をようやく読んだ。大学の授業が終わったので、つい気分的に余裕ができて、近所の書店で1と2の2冊ともいっぺんに買った。読み始めると不思議に止められなくて、1日くらいで読み終えた。
1980年代のノスタルジーとオーム事件以降の新興宗教の問題。それに17歳の少女が書いた小説を改ざんして文学賞を取るというサスペンス・ゲームや10歳の時に別れた男女の悲恋が加わる。

うまい。わかりやすく、そして大江健三郎やガルシア・マルケスのような神話的構造を持つ。あえてすべての物語に結末をつけることはしない。

1984年ころの私は、大ヒットした小説は敢えて文庫になるまで読まなかったものだ。今は世間の話題になったものは一応何でも押さえる。これは成熟というより退廃かもしれない。
ちなみにその頃は村上春樹は大嫌いだった。私の彼女を横取りしようとしていた男の愛読書だったからかもしれないが。その男は自主映画を撮ろうとして、「『風の歌を聞け』が好きな女の子募集」というチラシを作っていた。

今回の小説はおもしろかったしずいぶん巨匠の風格が備わったと思うけど、やっぱり「ちょっとうまくしてやられた」という感じは昔と変わっていなかった。

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