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2009年7月25日 (土)

ピナ・バウシュ

ピナ・バウシュが亡くなってから1ヶ月近くたつが、フランスの週刊誌「ヌーヴェル・オプセルヴァトゥール」Nouvel Observateurを読んでいたら、ジンガロのバルタバスによる「美しいひとでした」と題する追悼文があって、印象に残った。
20年ほど前に、ピナがバルタバスの舞台を見にパリ郊外の劇場に来てくれたことがあって、知り合ったという。一時は一緒に舞台をやる企画まであったが、流れてしまったらしい。
バルタバスの記憶にあるのは、ピナが自分の劇場に来た際に雷が鳴った時のことだ。雷が怖いピナは屋内に閉じこもっていたが、どこからか犬がたくさん集まってきてピナを取り囲んでいたと言う。
追悼文には、アヴィニョン演劇祭でバルタバスがピナの肩を揉んでいる実にいい写真が添えられている。

この2人は、演劇とダンスの中間地点でほかの誰もできない不思議な舞台を作る。これに匹敵するのは、もうとっくに亡くなったけれどポーランドのタデウシュ・カントールくらいではないだろうか。

この週刊誌はどうもバルタバスと特別な関係にあるようで、1年ほど前に彼が国からの助成金を減らされて文化省地方事務所の部屋を壊した時に、アルバネル文化大臣への抗議文を1ページ載せていた。それへの文化大臣の反論はなぜか「ル・モンド」に掲載されていたはずだ。

バルタバスとは一度だけ夕食に同席したことがある。一回目の来日の時で新橋の「橙屋」だった。京都で買った作務衣のような衣装で現れた彼はなんだか魔術師のように見えた。一歩間違えば、詐欺師にも見えかねない感じだった。

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