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2009年7月10日 (金)

『鉄道ひとつばなし』

原武史が講談社のPR誌『本』に連載していたものが新書になっているのは知っていたが、だいだい連載時に読んでいるからと思って買っていなかった。今回初めて読んでみて、冒頭から驚いた。
「日本の暦が太陽暦に変わったのは、1873年からであり、・・・当時の日本人は、日の長さによって時間が伸び地縮みする太陰太陽暦によって生活していた」という。明治天皇はこの直後に東北を旅行したため、東北では時間の概念が早く広まった。時計店の数が東北で急速に増えたという。九州では時計が普及するのにずいぶん時間がかかったらしい。もちろん鉄道に時計は欠かせない。
「日の長さによって時間が伸び縮みする」生活とはどういうものだろうか。今からわずか130年ほどまえにこうした自然のリズムと共に生きることができたなんて。「何時何分にどこへ行く」ではなくて、日没までに帰る」とかだったのだろうか。人間は近代化の名の下に、最も重要なものを失った気がしてきた。

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