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2009年8月10日 (月)

『アマルフィ』

ようやく見に行った。かつて旅行したアマルフィを映画で見てみたい、というのが実は一番の理由。そこそこおもしろいよ、という友人の評判も聞いていたし。

で、結果はやはり平凡なテレビ映画でした。期待のアマルフィよりローマが多く写っていたし。せっかくイタリアにロケしながら、その土地の感覚が全く伝わらない。例えば天海祐希がアマルフィのちいさな道を1人で歩くシーンなんて、あのどこから何が出てくるかわからない感じを出せばいいのに、と思う。車がアマルフィに入るところを無理して空撮しても、観光映像にしかなっていない。ストーリーはアメリカのサスペンス映画みたいな作りでそこそこお金もかかっているし見ごたえがあるシーンもあるが、それにしてはセキュリティ会社のシーンなどちゃちだと思う。
織田裕二を始めとして日本の俳優はそれなりにいいけど、イタリアの俳優が良くない。現在公開中の「セントアンナの奇跡」は大半をイタリアで撮られたアメリカ映画だけど、イタリアでも有名な一流どころが勢ぞろいしている。もっともスパイク・リーだったらイタリア人でもギャラなしでも出るだろうけど。サラ・ブライトマンにお金を使いすぎたのかな。既に有名な歌にあんなに寄りかかって、フジテレビ開局50周年とは。そのうえサラ・ブライトマンの部分の映像がまるで合成かと思うくらいできが悪い。
公開時の新聞広告に「とうとう世界に誇れる日本映画ができた」という意味のことが書かれていたが、イタリアに金をばら撒いて作った日本向けの観光映画を世界に誇るのは、冗談にもならない。誇れる日本映画はほかにありますから。
映画とは関係ないが、映画館の両脇のお客さんがひどかった。ともに50代の業界人風だったが、右側がバケツ大のポップコーンを食べながら、大きなコーラをずるずる飲む。左側は携帯のメールチェックばかりやる(これはさすがに注意した)。日本人の劣化は、オヤジから始まっていると確信した。フジテレビからチケットを売りつけられてしょうがなく来たのかもしれないが、それにしてもね。
そういえば、「女神の報酬」という副題も意味不明。まさかクルーゾーの「恐怖の報酬」ではないだろう。題名まで劣化しているのか。

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