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2009年9月26日 (土)

3本のシャネル映画

『ココ・アヴァン・シャネル』をようやく映画館で見た。ずいぶん前に『ココ・シャネル』を見て、最近来年公開の『シャネルとストラヴィンスキー』を見たら、もう一つも見たくなった次第。シャネルのファッションはよく知らなくても、この人物は抜群に面白い。

『ココ・アヴァン・シャネル』は直訳すればシャネルになる前のココという意味で、つまりシャネルというブランドを生む前の話だ。父に棄てられ、妹と共に修道院に入れられた女性が、どのようにして革新的なファッションの作り手になるか、という過程を見せる映画だ。
従って、彼女が服作りをする場面は後半に出てくるだけでおどろくほど少ない。そこを不満に思う観客はいるかもしれない。しかし、運よく金持ちの愛人になり、そこで社交界の女たちを見たり海辺の漁師たちを見たりしながら、これまでにないファッションをイメージしてゆく様子は実に興味深い。ファッション以上に、「私は仕事がしたい」と言いながら、自立した女性の生き方を確立してゆく過程が胸を打つ。その意味で今日にも通じるフェミニズム映画である。
だからこの映画はシャネルのファッションや行き方を知っている人向けの上級編かもしれない。あるいは『ココ・シャネル』を見てから、この映画を見るとよくわかるだろう。『ココ・シャネル』は映画としてのレベルはだいぶ落ちるが、わかりやすいしシャーリー・マクレーンのくわえ煙草姿はかっこいい。
『ココ・アヴァン・シャネル』は1910年にシャネルの店を開くまでを描き、『シャネルとストラヴィンスキー』は、有名になったシャネルとパリにやってきたストラヴィンスキーとの二人の天才の出会いを描く。主に1920年代の話だ。『ココ・シャネル』は、戦後1954年にショーを再開するところから始まって、お店を開いて成功するまでのシーンが真中が挟まれる。3本が妙に相互補完しているところがおかしい。

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