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2009年9月25日 (金)

葉山の『アンリ・リヴィエール展』

思い立って神奈川県立近代美術館・葉山館に『アンリ・リヴィエール展』を見に行った。「思い立って」と書いたのはとにかく遠いからだ。自宅から30分で東京駅。そこから約1時間かけて逗子につき、そこからバスで20分。およそ2時間かけてたどりつく葉山海岸に面した美術館だ。

アンリ・リヴィエールは、19世紀後半に日本の浮世絵の影響を受けて版画を始めた芸術家で、ゴッホやセザンヌのように有名な画家ではないが、ひたすら日本風の版画を真似しながらフランスの風景を描き続けた珍しい存在だ。「エッフェル塔三十六景」などで名前は聞いたことがあったが、まとまってみるのは初めてだ。
まとまって見ると、大変面白かった。リヴィエールはフランスに浮世絵を広めるのに大きな役割を果たした林忠彦と親しく、彼に「ブルターニュ地方の海岸が実に日本風だ」というハガキまで送っている。日本風かどうかは別にして、描かれた世界はなぜか今日の日本アニメ(日本が描く柔らかな西洋)に近く、妙に普遍的なものに見えた。地味だが一見の価値のある展覧会だと思う。カタログを買って、知り合いの飯山雅英氏がコーディネートをやっているとわかった。

それにしてもこの美術館は葉山海岸のそばに建っているのに、あまりその環境を生かした建築とは思えない。海辺の美術館と言えば、大阪のサントリー・ミュージアム(来年閉館)や横須賀美術館などが思い浮かぶが、それらに比べてほとんど海の眺望が使われていない。あの縦長の申し訳程度のカフェは何だろうか。

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