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2009年10月28日 (水)

アイ・ウェイウェイをどう評価するか

東京国際映画祭で映画をハシゴする合間に、森美術館で『アイ・ウェイウェイ展』を見た。例の北京オリンピックの鳥の巣の建築物を、スイスの建築家たちに協力して作った中国人だ。このチームの仕事は昨秋のベネチア建築ビエンナーレでも見たが、コンセプト力にショーアップが重なって見栄えがいい。

今回初めてアイ・ウェイウェイ単独の個展を見たが、おもしろかったと同時に退屈した。主として木を組み合わせた作品だが、「清時代の寺院に使用されていた鉄木」とか中国の歴史や文化に根差したモチーフを、現代美術的な造形に仕立て上げ、工芸的にも実にきれいに見せている。現代中国の象徴のような自転車を「鳥の巣」のように組み上げた作品などは、いかにも西洋人に受けそうだ。そのショーアップされた展示をおもしろいと思いながらも、どこか違うような気がした。
例えば蔡國強のような、荒削りというか、アートの切実さを全く感じない。まあ美術だけではなくてデザイン、建築などもやっている多彩な人だから、切実さなどとは無縁なのだろうけれども。
現代美術のアジア的退廃を見るのに、あるいは現代美術は作戦が第一ということを知るのに、うってつけの展覧会だ。
11月8日まで開催。

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