ドイツ映画祭始まる
山形のドキュメンタリー映画祭が終わったと思ったら、ドイツ映画祭が始まり、それが終わらないうちに東京国際映画祭が始まる。そんなに続けたら誰も行かないのではと思ったが、ドイツ映画祭の初日は400席で全回満員に近いという。
私が見たのは、ファティ・アキン監督の「ソウル・キッチン」Soul Kitchen。ベネチア国際映画祭で審査員特別賞を取った作品で、私は日程の都合で見られなかったが、見た日本人ジャーナリストの評判はかなり良かった。
見て驚いたのは、その軽いタッチ。これまでのアキン監督は『愛より強く』や『そして、私たちは愛に帰る』のように、トルコ系ドイツ人を主人公にすえたシリアスで重いドラマを得意としていたが、今回はハンブルクのレストラン「ソウル・キッチン」に集う若者たちのハチャメチャぶりを描いた喜劇だ。物語が奇想天外で、どうなるのか想像がつかないのはこれまでと同じだが、随所に笑いが入る。個人的には主人公が腰を痛めて歩くのが、妙に気にいった。これまでのアキン映画で主役を務めたビロル・ユーネルが変人天才シェフで出てきたのもよかったし、なぜか外国人役がぴったりの(今回はギリシャ人)モーリッツ・ブライプトロイの弟役も良かった。
見れば絶対におもしろいし、映画を見るのに疲れた国際映画祭で受けるのは間違いないが、配給が決まるかどうか、微妙かもしれない。エスニック音楽好きの30代、40代あたりがターゲットだろうが、彼らを映画館に行かせるのは本当に難しそうだ。
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