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2009年11月21日 (土)

荒木町「菜の花」のデカダンス

久しぶりに四谷荒木町に飲みに行った。前の会社の先輩の誘いだが、この人はいつも驚くべき店に連れて行ってくれる。今回は荒木町の奥の方にある「菜の花」という小料理屋で、店に入る前から周りに立ち並ぶ飲み屋のひなびた雰囲気が心地よい。

中では40代の美人というか感じのいい女性二人が、カウンターと奥の小上がりを仕切っている。料理は作り置きの大皿を中心に可もなく不可もなくといったところだが、チャーシューなど何とも家庭的な味でいい。
われわれ男3人は奥の小上がりに陣取ったが、カウンターもおやじ客ばかり。ちょっと昔のたぶん1970年頃の感じといったらいいだろうか。しばらくすると、ギターを持った流しの弾き語りのおじさんが現れたのには驚いた。20分ほど昭和の演歌をいろいろ歌って拍手を受けるとすっといなくなった。
まるで永井荷風になったような、過ぎ去りゆく過去の日本を抱きしめたいようなデカダンスな気分になってしまった。メニューに値段は書かれていないが、支払いは日本酒をたくさん飲んだのにもかかわらず、3人で一万円ちょっとだった。

もはや神楽坂は代官山に近づいているし、新橋もおいしい店がどんどん減ってインカムを付けた店員の味気な店が増えている。こんな昭和の日本を感じさせる店が並んでいるのは荒木町くらいかもしれない。

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