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2009年12月 5日 (土)

『ルド and クルシ』のラテン度

これぞラテンという映画の試写を見た。『天国の口、終わりの楽園』の脚本家、アルフォンソ・キュアロンの初監督作品『ルド and クルシ』だ。最近は世界中で生活が似通ってきていて、フランスやイタリアの映画を見てもその人間関係に違和感を覚えることは少なくなったが、この映画は全く違う!

『天国の口』でも共演したディエゴ・ルナとガエル・ガルシア・ベルナルが演じる兄弟は、とにかくお調子者で極楽トンボ。サッカーの選手を夢見て好き放題の生活をしているが、ある時スカウトが現れて実現してしまうという筋立てだ。登場人物もいいかげんで、話もうますぎるし、怪しさ満点なのだが、全体にむんむんと人間の欲望が渦巻いている。みんなおしゃべりで、とにかくうるさい。最後は国民の注目する大試合で兄弟が対決する。観客の盛り上がりが直接伝わってきて、自分もラテンになったように気になってしまう。
でも考えてみたら、真面目な日本人にはこんな生活できるわけがない。もはやヨーロッパでもこんな能天気なノリはなくなったように思える。中南米、とりわけメキシコはラテンの最後の秘境かもしれないと何の根拠もなく思ってしまった。

製作は、キュアロンがアレハンドロ・ゴンザレス・イリニャトゥ(『バベル』)やギレルモ・デル・トロ(『パンズ・ラビランス』)と共に作った新しい会社<チャ・チャ・チャ・フルムズ>だという。いかにもラテンな何ともふざけた名前の会社だが、今後も注目したい。
2月公開予定だが、けっこう当たるのではないかな。

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