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2009年12月

2009年12月31日 (木)

宗教学者の読み解く資本主義

年末に島田裕巳氏の『金融恐慌とユダヤ・キリスト教』を読む。島田氏は確かオウム教を支持していたという理由で大学を追われた人だが、その後の著作はどれもおもしろい。『創価学会』は中立的な立場からこの団体を歴史的にわかりやすく解説していたし、『日本の10大新宗教』は創価学会以外の天理教や真如苑などについても偏見なく教えてくれる本だった。

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2009年12月30日 (水)

今年心に残った映画

今年の映画を振り返ってみた。今年公開された映画で、国も考えず心に残った作品を見た順番に挙げると36本もあった。ちなみに今年はスクリーンで見た映画が約200本。一応国名も入れたけど合作なども多く、アバウト。

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2009年12月29日 (火)

近代のセックス幻想

川村邦光氏の『聖家族の誕生 セクシュアリティの近代』を文庫で読んだ。ずっと前に買っていた本だが、年末の掃除で手前に出てきた次第。江戸時代から明治時代に移る際に西洋の性科学が入り込んで、性に対する考えが変わり今日に至るというもので、ちょっとおもしろかった。

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2009年12月28日 (月)

『パブリック・エネミーズ』の上品さに酔う

久しぶりに抑制のきいた美的なアクション映画を見た。マイケル・マン監督の『パブリック・エネミーズ』である。主演のジョニー・デップがあらゆるシーンでかっこよく、恋人役のマリヨン・コティヤールも美しいだけでなく存在感を感じささせる。

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2009年12月27日 (日)

大学改革とは何だったのか

昨日の日経新聞朝刊文化面で、90年代以降の一連の大学改革を再検討する動きが起きているという記事があった。笑ってしまったのは、11月にパリ第10大学で開かれた国際シンポジウムでは日本の大学改革の「失敗」に学ぶのがテーマだったというくだりだ。

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2009年12月26日 (土)

「テレビみたい」な映画とは

ようやく『沈まぬ太陽』を見に行った。映画が始まった時はなぜかいろいろ思い出して泣きそうになったが、見ているとだんだん「テレビみたい」に思えて退屈してしまった。テレビに詳しい友人によると、「いい映画」と「悪い映画」があるように「いいテレビ」と「悪いテレビ」があるので、悪い映画を「テレビみたい」というのはおかしいと言うのだが。

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2009年12月25日 (金)

『息もできない』は久々の本格的不良映画

東京フィルメックスでグランプリを取ったのに見逃していた韓国映画の試写を見た。ヤン・イクチュンの第一回作品だが、見ているうちに久しぶりの生粋の不良監督が出てきた気がした

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2009年12月24日 (木)

内田樹氏の『日本辺境論』は役に立つ

内田樹という人は、現代思想を学生にもわかりやすいように強引に噛み砕いて人生訓にまでしてしまう幹事の、一種居直りのような印象があった。最新刊の新潮新書『日本辺境論』もそのような強引さはあるけれど、ちょっと腑に落ちるところもあった。

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2009年12月23日 (水)

アメリカのアクション映画2本

何も考えないで楽しめる映画を見たいなと思っていたところだったので、アクション映画の試写を同じ日に2本も見た。1本は1月22日公開の『サロゲート』、もう1本は1月23日公開の『パーフェクト・ゲッタウェイ』。

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2009年12月22日 (火)

アート系の配給会社が危ない

今年はムービー・アイ、ワイズ・ポリシー、ザナドゥーがつぶれた。ムービー・アイと言えば『ミリオン・ダラー・ベビー』を配給した会社だし、ワイズ・ポリシーは『ブロークバック・マウンテン』を買ったところ。ともにアカデミー賞映画だ。ヘラルド、ギャガ、日活、アミューズなどもっと規模が大きかった会社は数年前に別の会社に買い取られた。そして今年はその次の規模の会社がなくなっていった。

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2009年12月21日 (月)

泰正名画を読み解く術

印象派以降の西洋絵画はわかるけど、それ以前のものはいま一つヴェールに覆われた感じでわからないと思っていたけれど、便利な本を見つけた。木村三郎著『名画を読み解くアトリビュート』。

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2009年12月20日 (日)

北朝鮮帰国事業は「壮大な拉致」か

中公新書で出たばかりの『北朝鮮帰国事業』を読む。菊池嘉晃という1965年生まれの読売新聞記者が書いたものだが、拉致を含む北朝鮮問題が日本にとって大きな問題となっている今日、この本の持つ意味は大きい。

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2009年12月19日 (土)

ソフィー・マルソーは娘にしたいナンバーワン!

少し前のフランスの雑誌Nouvel Observateurを読んでいたら、冒頭でレヴィ=ストロースの死亡記事に続いて、ソフィー・マルソーの写真入りインタビューが2ページあった。そこには「理想の義理の娘」と見出しがある。まさか!

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2009年12月18日 (金)

何でもできるソダバーグ

スティーヴン・ソダバーグ監督の『インフォーマント!』を見た。ソダバーグは『トラフィック』のような渋い群像劇も撮るし、『オーシャンズ』シリーズのように思い切りメジャーな娯楽作品もあり、そして『チェ』のような歴史ものもきちんと仕上げる。そして今度は企業内告発者を主人公にしたドキュメンタリー・タッチの作品だ。

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2009年12月17日 (木)

国際交流基金理事長は辞任を

今朝の朝日新聞社会面でまた国際交流基金が叩かれている。「隠れ天下り」を逃れるために、この11月にその給与を事業費から人件費に付け替えたという。これはまずい。これまでの朝日やアエラの同基金への攻撃は大半は的外れだったが、今回のような姑息な手段がばれると、もはや国民の理解は得られまい。

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2009年12月16日 (水)

「カイエ」誌の変貌

11月号のフランスの映画雑誌『カイエ・ドゥ・シネマ』でツァイ・ミンリャンの『ヴィザージュ』が酷評されていた。『カイエ』と言えば、一度これと決めた監督はどんな駄作を撮っても守り続けるという作家原理主義の雑誌だと思っていたので、ツァイ・ミンリャンをここまで攻撃していたのには驚いた。

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2009年12月15日 (火)

テレビを振り返る2冊

テレビの歴史を振り返る本を文庫本で2冊続けて読んだ。一つは森達也の『放送禁止歌』で、もう一つは小林信彦の『テレビの黄金時代』。

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2009年12月14日 (月)

木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソンの違い

恵比寿の東京都写真美術館で「木村伊兵衛とアンリ・カルティエ=ブレッソン 東洋と西洋のまなざし」展を見た。どちらも戦後の風景をライカでまるで演出しているかのように見事な構図で撮る写真家だと思っていたが、並べてみるとちょっと違う。

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2009年12月13日 (日)

オリヴェイラの新作

今年101歳のマノエル・デ・オリヴェイラの新作『コロンブス 永遠の海』の試写を見た。コロンブスがイタリア人ではなく、ポルトガル人ではという説を信じ、その跡を追いかける夫婦。

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2009年12月12日 (土)

西武線にヘンな広告が

今日はたわいない話をひとつ。
ダサい広告は多いが、確信犯的にヘンな広告は珍しい。先日西武線の窓上でそんな広告を見た。黄色い地に中年男の顔があって、大きく「GO! 忘年会」と書いてある。

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2009年12月11日 (金)

51歳のラウラ・モランテに魅了される

なぜか、イタリアのラウラ・モランテという女優が忘れられない。あの唇の動かし方がたまらない。たぶんナンニ・モレッティの『僕のビアンカ』で女教師のビアンカを演じたのを見て以来、彼女の出る映画は何でも見る。あのひどい『マザー・テレサ』まで見に行った。で、今春公開のフランス映画『モリエール』の試写を喜んで見に行った。

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2009年12月10日 (木)

『三池 終わらない炭坑(やま)の物語』に涙する

2006年に公開されて話題になっていたのに見逃していたドキュメンタリーをようやく見た。ポレポレ東中野の「映像の中の炭鉱」特集の一本だが、平日の3時20分の回で何と満員だった。

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2009年12月 9日 (水)

スペイン映画祭に行く

スペイン人の友人に誘われて、新宿バルト9で開催されている「スペイン映画祭2009」に行ってきた。映画祭といっても、8日、9日、10日の3日間で、7本の上映だ。

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2009年12月 8日 (火)

鏑木清方のノスタルジア

サントリー美術館で「清方ノスタルジア 名品でたどる鏑木清方の美の世界」展を見た。まとめてみて驚いたが、1910年くらいから60年ほど肖像画を描いた清方に、同時代を描いたものは極めて少ない。江戸時代だったり、西鶴の小説に題材を取ったり、あるいは江戸期の絵画から着想を得たり。

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2009年12月 7日 (月)

ウディ・アレン健在

 今春公開のウッディ・アレンの新作の試写『ウディ・アレンの夢と犯罪』を見た。『それでも恋するバルセロナ』で大いに笑わせた後の作品だが、殺人事件を扱ったものでかなり暗い。

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2009年12月 6日 (日)

平田オリザは期待できるか

昨日の朝日新聞の別刷りbeのトップに平田オリザ氏が載っていた。劇作家以外に「内閣官房参与」という肩書きを持っているらしい。読んでいると自民党時代からかなり政治にかかわっているようだ。

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2009年12月 5日 (土)

『ルド and クルシ』のラテン度

これぞラテンという映画の試写を見た。『天国の口、終わりの楽園』の脚本家、アルフォンソ・キュアロンの初監督作品『ルド and クルシ』だ。最近は世界中で生活が似通ってきていて、フランスやイタリアの映画を見てもその人間関係に違和感を覚えることは少なくなったが、この映画は全く違う!

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2009年12月 4日 (金)

『女優 岡田茉莉子』は堂々とした自伝

10月に出た時にすぐ買っていたのだけれど、厚いので何となく敬遠していた。が、読みはじめると止まらないくらいおもしろい。

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2009年12月 3日 (木)

ファンタジー映画2本

明らかにありえない設定でも、映画は楽しめる。そんな映画の試写を2本見た。一つはアメリカの24歳の監督が作った『やさしい嘘と贈り物』、もう一つは邦画でこれまでも映画やテレビになった『時をかける少女』。ともに初監督作品だ。

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2009年12月 2日 (水)

『沈黙のファイル』に震える

10年以上前に話題になった『沈黙のファイル 「瀬島龍三」とは何だったのか』を初めて文庫で読んだ。共同通信が地方紙向けに配信した連載の単行本だ。読みながら戦前から戦後にかけての日本の闇の部分に震えた。
瀬島は戦時中に大本営の参謀として活躍した後に11年もシベリアに抑留され、帰国後は伊藤忠で活躍して政財界の黒幕となる。

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2009年12月 1日 (火)

国際交流基金は反撃を

先日朝日新聞夕刊で国際交流基金を批判したトンデモ記事について書いたけど、今度は「AERA」でその尻馬に乗った記事が出ている。叩く対象を見つけるとわれもわれもと集まるのがマスコミの習性だが、会計検査院の政府発表を鵜呑みにして鬼の首でも取ったように書くのは情けない。

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