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2009年12月 8日 (火)

鏑木清方のノスタルジア

サントリー美術館で「清方ノスタルジア 名品でたどる鏑木清方の美の世界」展を見た。まとめてみて驚いたが、1910年くらいから60年ほど肖像画を描いた清方に、同時代を描いたものは極めて少ない。江戸時代だったり、西鶴の小説に題材を取ったり、あるいは江戸期の絵画から着想を得たり。

すべて過去やフィクションをめぐって描かれている。従ってそれぞれの絵に物語があり、解説パネルを読みながら絵を眺めることになる。
戦争の影もほぼ感じられない。その現実離れの徹底ぶりは永井荷風どころではない。現実には存在しない美人画をひたすら描き続けるとはどういう精神だったのだろうか。
最初に飾ってある『春雪』は息を飲むような完璧な美人画だし、『妖魚』は妙に生々しくて迫力があった。30年前に見た徳川慶喜を思い出しながら、その大政奉還の頃を想像して描いたという『慶喜恭順』も興味深い。
1月11日までだが、12月16日からほとんどの作品が展示替えになるので、また行かねばなるまい。チラシの『朝涼』や『三遊亭圓朝蔵』などはぜひ見たい。
六本木は昔から嫌いだが、ミッドタウンは六本木ヒルズより何倍もいい。歩くのが楽しいようにできている。

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