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2009年12月 7日 (月)

ウディ・アレン健在

 今春公開のウッディ・アレンの新作の試写『ウディ・アレンの夢と犯罪』を見た。『それでも恋するバルセロナ』で大いに笑わせた後の作品だが、殺人事件を扱ったものでかなり暗い。

ユアン・マクレガーとコリン・ファレルが殺人事件に巻き込まれていく兄弟を演じている。最後まで救いのない絶望的な話で、追い詰められていく兄弟の描写もかなりリアルだ。監督はインタビューでベルイマンやドストエフスキーまで言及しているが、私にはそれでもどこかコミカルに見えた。ちょうどフランソワ・トリュフォーの『日曜日が待ち遠しい』みたいな感じで、観客は余裕を持ってサスペンスを楽しむことができる。
音楽はフィリップ・グラスで最初は大げさかと思ったが、後半ぴったりとくる。
今年74歳だが、巧みな作劇術の腕は落ちていない。

そういえば、9月のパリでその次の作品"Whatever works"(何でも大丈夫)を見た。これは久々のニューヨークを舞台にしたもので、ウディ・アレンそのもののような頑固老人が若い娘と結婚したり、とんでもない人間関係が展開してゆくコメディーだ。見ていて涙が出るほど笑った。
何でもこなすウディ・アレンだが、私はこうしたインテリ・コメディの方が好きだ。

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