フランスの日本化
最近外国に行くと、世界がだんだん日本化してるような気がすることがあるけれど、仏雑誌Le nouvel Observateurの年末の合併号で「この10年でフランスで現れたもの」という記事を読んで、その思いを強くした。取り上げられているのは、「自転車の流行」「喫煙ゾーン」「飛行場の混乱」「分別ゴミ回収」「スシ」「携帯電話」「CDの終焉」「動画サイト」「オープンキッチン」「スーパー・ナニー」「ロフトストーリー」(おわり2つはテレビ番組)。
「スシ」のところを読むと、「スシは2000年代のピザか」という文章で始まる。とにかくスシ屋が増えて、中華料理から和食にくら替えしたところも多いらしい。当然大量生産のスシ(?)が出回り味は落ちた、とのこと。
「オープンキッチン」というのは、従来はフランスの家庭ではキッチンは見せないのが常識だったが、最近あえて来客に見えるようにキッチンをしつらえるのが流行らしい。日本ではそんなものは昔からあった。フランスのこの流行は、経済危機でレストランに行くのではなく、家に集まってみんなで食材を見ながら話しながら作るのがエコで現代風らしい。これは最近日本でも流行っている「家飲み」ではないか。
そういえば、エール・フランス・KLMの機内誌Bon Voyageの最新号でも、中世の野菜など珍しい野菜を含むオーガニック野菜の宅配が流行だと書かれていた。宅配も日本に昔からあるし。もうすぐ「○○さんが作った人参」なども出るかもしれない。
「携帯電話」などそのほかは、世界的な現象だ。「自転車の流行」くらいがヨーロッパ的かもしれない。残念なことに世界はだんだん似て来ている。
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