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2010年1月10日 (日)

ナチスをめぐる映画2本

実を言うとナチス関係の映画が好きだ。自分でもその理由はわからないが、だいたい見ている。ヒトラーは出てこないが、ナチスの影響が色濃い映画を2本見た。現在公開中の『誰がため』と3月20日公開の『アイガー北壁』で、ともに迫力満点だ。

『誰がため』はデンマークにおける反ナチのレジスタンス運動を描いたもので、特にフラメンとシトロンという二人の若い活動家を中心に物語が進む。二人はナチスに協力する人々を次々に殺してゆくが、ボスのヴィンターやフラメンの恋人のケティがナチスと通じていたりして、誰が敵か味方かわからなくなる。フラメン役のトゥーレ・リントハートが長身でコートをはためかせて次々に人を殺す姿はカッコイイし、マッツ・ミケルセンの苦悩する表情もいい。ナチスのボス役のクリスチャン・ベルケルは、『ヒトラー~最後の12日間~』以来、『ワルキューレ』『セントアンナの軌跡』などナチスの時代の映画と言えば出てくる渋い役者だ。
オランダにおける反ナチのレジスタンスを描いた『ブラックブック』という映画も面白かったが、こうした映画を見ると欧州各国にナチスの記憶が今も生きていることがよくわかる。

『アイガー北壁』は、ヒトラーがドイツを支配した時代にスイスのアイガー山の難所と言われた北壁に挑戦するドイツの二人の若者の話。少しずつ登ってゆくが、オーストリアの二人と合流するあたりから天気が悪くなり、撤退を始める。単に山に登って降りるだけの映画が、これほどの迫力と緊迫感も持って描かれるとは。ザイルやロープの動き一つにハラハラする。二人の幼馴染の女性写真家を演じるヨハンナ・ヴォカレクも不思議な魅力がある。
去年の日本映画『剱岳』を作った東映の系列で公開されるが、『剱岳』よりずっとスペクタクルな作りだが、どの程度セットや特撮を使っているのだろうか。

考えてみたら、2本とも二人の仲のいい若者が命がけで闘って滅びて行く映画だった。

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