« ヘルツォークの新作とニュー・ジャーマン・シネマの現在 | トップページ | 映画という因果な商売 »

2010年2月15日 (月)

西原理恵子の激しい人生

西原理恵子の『この世で一番大事な「カネ」の話』を読んだ。1年ほど前に出た本だが、もう7刷だ。
買ったのは、装丁もそうだが、各章の扉に自筆の文字とイラストがあって、手作り感あふれる造本が気に入ったからだ。中身はさらに手作りで、極貧の少女時代から、バイトを追いかけた美大生時代、そして漫画家になって博打や外貨取引を漫画にしながら自らも損してしまう話、そして途上国を回って貧乏な子どもに接する話など、振幅の激しい生活の中から生まれた強烈な言葉が踊っている。

以下は気に入った言葉。

自分で「カネ」を稼ぐということは、自由を手に入れるということだった。
大事なのは、単に「カネ」があるってことじゃない。働くこと。働き続けるってことが、まるで「自家発電」みたいに、わたしがその日を明るくがんばるためのエンジンになってくれたのよ。
自分探しの迷路は「カネ」という視点を持てばぶっちぎれる。

しかし、こうした言葉は西原氏ほどではないにしても、ある程度自分の生き方を貫ける意志の強い人にしか通じないかもしれない。この本はすべて振り仮名つきで、おそらく小学生や中学生にも読めるようにという配慮だろうが、いったい今の子供はどう思うだろうか。
あるいは就職がなくて落ち込んでいる4年生がこの本を読んだら、どう思うだろうか。「こりゃ特別な人ですね」で終わる気がする。

|

« ヘルツォークの新作とニュー・ジャーマン・シネマの現在 | トップページ | 映画という因果な商売 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537538/47572298

この記事へのトラックバック一覧です: 西原理恵子の激しい人生:

« ヘルツォークの新作とニュー・ジャーマン・シネマの現在 | トップページ | 映画という因果な商売 »