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2010年2月 2日 (火)

神山明氏の四半世紀

京橋のギャラリー東京ユマニテで神山明氏の個展が始まったので初日に出かけた。現代美術は好きでも普段は画廊までは行かないが、何人かは例外でその一人が神山氏だ。たぶん20年前ほどからかなりの作品を見ていると思う。

かつては木を組みわせて不思議な建築のミニチュアのようなものを作っていたが、数年前から白い紙の造形が加わり、今回はそれだけで会場が構成されていた。
たまたま1985年からの展示写真がビデオで流されていて、これまでの神山氏の作風の変遷をじっくり見ることができた。西洋の中世を思わせるような奇想天外な建物の模型のような造形から、作品は少しずつ単純化されてきた。最近の個展ではボートのような造形が画廊を埋めつくしていた。
そして今回は人の形を思わせるような白い紙の造形があちこちに立っている。四半世紀をかけて少しずつ変わってゆき、蛹から蝶が生まれるように今回突然の変貌を遂げた。かつての具象的なシンボルへのこだわりはいつのまにか消えて、真っ白で、究極の祈りのような抽象性の高みに達している。これが作品として前より良くなったのかは問題ではない。その誠実な変容の軌跡に心を打たれた。
今朝起きて少しだけ積もっている白い雪を見て、彼の作品をまた思い出した。2月20日まで。

彼の四半世紀を見せる大きな個展をいつか美術館で見てみたい。

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