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2010年3月23日 (火)

映画で見るベトナム戦争の真実

ベトナム戦争勃発から50年ということで、6月19日から2本のベトナムをめぐる70年代のドキュメンタリーが2本公開される。そのうち『ハーツ・アンド・マインズ』の試写を見た。ベトナム戦争をめぐる映画は『ディア・ハンター』『地獄の黙示録』『プラトーン』など飽きるくらいあるが、考えてみたらドキュメンタリーはあまり見ていない。

1974年の『ハーツ・アンド・マインズ』の価値は、それがベトナム戦争の終結前に撮られたということだ。後からなら何でも言えるし、撮れる。アメリカ、ベトナムの軍人から庶民まであらゆる人々にカメラを向け、真実の声を引き出す。ベトナム戦争の意義を説く司令官や、爆撃はゲームのようだったと言う兵士。ベトナムの娼婦と寝ながら「彼女には見せられない」と軽口をたたく兵士。アメリカ兵の暴力に無言で耐えるベトナム人。アメリカ人の悪口を言うベトナムの老人。
最も記憶に残ったのは、アメリカの将校が「東洋では命の価値が西洋より軽い」と言い放つシーンだ。「まず人口が多いから相対的に軽くなるし、東洋の哲学では命はそれほど重要ではないから」と説明する。

この映画はその年のアカデミー賞の長編ドキュメンタリー賞を取りながら、日本では劇場公開されていない。テレビ放映された後にビデオが出たが、今では絶版。35年前の映画ながら、今でも迫力は失われていない。マイケル・ムーアが、これを見て映画を作ろうと思った、というのもうなずける。
もう1本の映画は『ウィンター・ソルジャー』。

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