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2010年5月19日 (水)

多すぎる印象派展

とにかく今の東京は印象派展ばかりだ。マネ展がそうだし、ボストン美術館展も目玉は印象派だ。来週にはオルセー所蔵のポスト印象派展も始まる。そんななかでBunkamuraザ・ミュージアムで始まったばかりの「ストラスブール美術館所蔵 語りかける風景」展を見た。印象派展ではないが、目玉は印象派やポスト印象派の画家たちだ。

フランスの地方都市の美術館なので、地元作家も多いし有名画家は小品が多いが、それでもいくつかの注目すべき作品があった。まずはモネの『ひなげしの咲く麦畑』。赤みがかったタイプだが、3年前のモネ展やボストン美術館展で11点のモネを見た人には、ぜひ見て欲しい1点。ひなげしの赤が夕暮れとつながっている感じが、何とも心地よい。
それからコローの『ヴィル・ダブレーの庭』。2年前の国立西洋美術館で10点を超すヴィル・ダブレーの風景を覚えている人には、必見の秀作だ。コローは印象派より少し前の画家だが、ある意味で印象派を超えた画家だと実感できる。一見写実風だが、よく見ると夢の中の風景のようでうっとりとしてしまう。ほかにも数点コローの作品は出ているが、小品ばかり。
そのほか印象に残ったのは、フェリックス・ヴァロットンの2点。ナビ派のあまり有名でない画家だが、『水辺で眠る裸婦』の醸し出す異様な雰囲気はただごとではない。マグリットにつながるようなシュールな作品だ。

この展覧会は7月11日までだが、既に熊本で開催され、東京の後は金沢、岐阜、秋田に巡回する。

秋にはドガ展やゴッホ展が始まる。日本人が印象派を好きな理由は何だろうか。江戸から明治にかけて西洋的な美術の概念を取り入れていた時が、ちょうど印象派からポスト印象派の時代と重なる。西洋絵画=印象派として入ってきたからだろうか。

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