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2010年5月27日 (木)

今度のオルセー展はすごい

先日、東京は印象派展ばかりだと書いたが、国立新美術館で始まった「オルセー美術館2010――ポスト印象派」はその決定版だろう。他とは比較にならないくらい中身が濃い。過去3回開かれたオルセー展は、会場の東京都美術館が狭いこともあって60点程度で、それも版画や写真作品を含んでいたが、今度は絵画のみで115点。
国立新美術館は都美の約3倍の広さの会場で、そのうえ2階は特に天井も高い。それもあってか、大判の有名な作品も多数並んでいる。

まず、5点ほどのモネの秀作を楽しんだ後に、スーラなどの点描の絵が並ぶ。これほどまとめてみると、彼らの狂気がわかるというものだ。そしてセザンヌの静物画。ううむ。なんとモーリス・ドニの大作「セザンヌ礼賛」まで出ている。ナビ派の画家たちがセザンヌを讃えている図だ。
そしてゴッホは、自画像や「アルルのゴッホの部屋」まであるではないか。それから10点ほどのゴーギャン。これだけで東京国立近代美術館で昨年開かれたゴーギャン展を上回る。ゴーギャンからナビ派へ至る画家たち。特にモーリス・ドニ、ヴュイヤールやボナールなどの大作がこれだけ集まると、頭がくらくらしてくる。シュールな構図のヴァロットンもいい。アンリ・ルソーも「戦争」など大作が2点出ている。オルセーには3点しかないはずだ。最後は3メートル近いボナールの装飾画が2点。
これまでのオルセー展は、パリでオルセー美術館が普通に開館している時だったので、代表作は絶対にパリを動かなかった。今回は改装でかなりの展示室を閉鎖しているから、これだけの傑作が来たそうだ。オルセーのこのレベルの作品を日本でまとめて見られるのは、間違いなく最初で最後である。8月16日まで。

現在開催中のモネ展や印象派が目玉のボストン美術館展、ストラスブール美術館展に加えて、7月から上野でシャガール展、秋には新美でゴッホ展、横浜美術館でドガ展が開催される。大学で教えている著名な美術史家の方が、「フランス近代絵画はもう飽きたなあ」と笑っていたのもうなずける。

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