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2010年6月18日 (金)

雑誌『BRUTUS』の食特集

『BRUTUS』の最新号「美味求真」と銘打ち、「食にこだわった男たち/女たち/と、その本」という見出しだった。最近とみに料理に夢中の私は、思わず買ってしまった。

檀一雄、伊丹十三、開高健、森茉莉、永井荷風、池波正太郎、石毛直道など、出てくる有名人の料理をめぐる本のおよそ半分は読んだことがあった。最も懐かしく思い出したのは、檀一雄。「この地上で、私は買い出しほど、好きな仕事はない」という『檀流クッキング』の言葉には、20年ほど前に大笑いした記憶がある。私も「買い出し」が大好きだが、一日に3、4回出かけるという檀にはかなわない。
『BRUTUS』には、石神井の商店街でタケノコを手に取る檀の写真が載っている。それが本当にリアルでいい。『檀流クッキング』はもともと産経新聞の連載で、その時には毎回調理したり買い出しに出かける檀の写真が載っていたというが、文庫本にはない。その写真をすべて復活させて単行本で再版したら、絶対に話題になると思うのは私だけだろうか。小学生の壇ふみが料理を手伝っていたりする写真はないかな。

あとは、谷崎潤一郎もあればよかった。晩年、「どこそこの饅頭がたべたーい」と騒ぎ、それが届くと玄関で立ったまま食べたという話を読んだことがある。中央公論の担当者で谷崎の秘書になった女性が書いた『われよりほかに』だったと思う。この本には谷崎の食へのすさまじい執念が書かれていた。池波正太郎もそうだが、老人の食への執念というテーマには、妙に惹かれる。自分もだんだんそうなる予感がある。すでに色気より食い気である。

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