ブルース・リー再び
江戸木純氏の『世界ブルース・リー宣言』が送られてきた。帯には「テロ、紛争、経済破綻、地球温暖化……いま、世界にはブルース・リーが足りない」と書かれている。読んでみると派手な装丁や帯にも劣らないくらい中身にも力がこもっていて、改めてブルース・リーの偉大さについて考えてしまった。
1970年代前半の子供たちにとって、ブルース・リーは最大のスターだった。誰もが「アチョー」と叫びながらヌンチャク(のおもちゃ)を振り回していた。この本によれば、73年の暮れに『燃えよドラゴン』のスポットCMがテレビで流れたのが最初らしい。私とほぼ同世代の江戸木氏は、この時の子供たちを「第一次ドラゴン世代」と呼び、「ブルース・リーの洗礼を受けた時に童貞だった世代」と規定する。
それ以来、江戸木氏はドラゴンを追い続け、さまざまな再上映に係わり、文章を書き続けている。この本はブルース・リーについての本であると同時に江戸木氏のドラゴンとの抜き差しならない係わりについての本であり、あえて言えば、江戸木氏の生き方そのものについての本である。
第一章の終りには、「必要なのは批評ではなく、行動である!」として3つの提言が掲げられている。
1.「午前十時の映画祭」は来年ブルース・リー作品を入れよ!
2.展示と上映を組み合わせた、未来に開かれたブルース・リー・イベントを企画せよ!
3.日本のビデオ・メーカーは日本語吹き替え版と日本初公開時の英語版音声が入ったDVDとブルーレイを発売せよ!
ブルース・リーから映画が好きになり、そのままB級映画を愛しながら映画界に入り、今は批評家をしながら時おり配給や製作を手掛ける江戸木氏は、同世代としてカッコいいと思う。最近公開したのはベトナム戦争のドキュメンタリーなのだから。
同じように小学生から映画好きと称しながら、安定した道を歩んでいる自分が恥ずかしい。
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