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2010年8月 1日 (日)

やはり懐かしい松田優作

最近なぜか、姜尚中や川本三郎など有名人が亡くなった家族について書いた本を読んでいる。今度は松田優作の最初の妻、松田美智子による『越境者 松田優作』が文庫になったので、読んだ。松田優作といえば、『太陽にほえろ』など私が中学から大学生くらいまでに大活躍していた役者なので、いろいろ懐かしかったし、知らない事実も多かった。

まず一番驚いたのは彼が韓国籍だったことだ。当時はそんなには知られていなかったと思う。妻はある時「金優作」という外国人登録証明書を見つける。しかし松田は長い間妻にもそれを隠し続ける。ある時突然「お前の家の養子にしてくれ」と頼む。後でそれは日本の国籍を取るためだったとわかる。結局妻の父のコネで松田は日本国籍を取るのだが。

松田は高校を中退して、アメリカに一年留学していた。結局一年もたたずに挫折して帰国する。このことも知らなかった。

国籍以外にも松田はとにかく嘘をつく。血液型は非凡に見えるからとAB型と言ったり(実際はA)、「徹子の部屋」で「空手二段」と言ったりする。そのうえ、突然部屋の模様替えを始めたり、あるいは引っ越しを始めたり。そのうえ、暴力事件で何度も逮捕される。よく妻は耐えたと思う。しかし同居中も、離婚後も松田美智子は全く揺るがない。

『太陽にほえろ』の松田演じるジーパン刑事の殉職のシーンは今でも覚えている。例の「なんじゃあ、こりゃあ!」である。これは最終回だけは自由にやらせてくれという松田の希望で、完全なアドリブという。同郷の妻によれば「山口弁そのままだった」。

後半は読んでいてきつい。新しい妻の美由紀をどこか責めているし、それ以上に医師やまわりの人々を死に追いやったと責めている。これまで溜めていた怨念が爆発したような本だ。


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