« 真夏に読む初期マルクス | トップページ | 六本木で展覧会2本 »

2010年8月10日 (火)

ヌード映画2本

年をとっても、「ヌード」という言葉には反応する。女性の裸はいつでも見たい。で、「ヌード」という言葉が題名に入った邦画を2本見た。10月2日公開の『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』と、9月18日公開の『Nude』だ。

石井隆監督の『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』は、石井監督の漫画を映画化した『天使のはらわた』シリーズから続くものだが、まるで1970年代のような男性中心の純愛が描かれていて、何ともおもしろい。男性の女性幻想が昇華したような映画というか、久しぶりに昔風の映画を見た気分になった。冒頭からリアルさはなく、様式的な美しさを追求した場面が続く。
主人公の竹中直人は、もうこの人しかないというくらい、ピッタリだ。大竹しのぶ演じる平気で人を殺してしまう母親も、見ていて本当に怖くなる。ヒロインを演じる佐藤寛子はそのぶん影が薄いが、すばらしいプロポーションのヌードを披露する。このヌードが全くセックスと結びついていないところがこの映画のキモだろう。

『ヌードの夜』が徹底して男性目線のファンタジーだとすると、小沼雄一監督の『Nude』は、20歳前後の女性の視点から描かれたリアルな映画だ。渡辺奈緒子演じる主人公みひろのナレーションがところどころに入り、彼女の目に映る世界を映画は見せてゆく。
みひろが最初の撮影でライトを浴びて感激したり、ヌードがいやでトイレに駆け込んだ時に先輩の「プロなんだから」という言葉で出てきたり、高校時代の友人との電話など、少女目線の演出は成功していると思う。それにマネージャー役の光石研を始めとしてAV界のスタッフが好感が持てるのもいい。ヌードはあっても全くいやらしくない映画に仕上がっている。
気になったのは、ちょっと世界を小さくしすぎたことだ。例えば主人公の両親に対する言及が全くない。友人よりまず両親や親せきだろう。恋人も田舎から一緒に出てきたようには見えない。
こちらの映画もヌードはセックスと結びついていなかった。

この映画を宣伝しているA社のN氏がセリフのある役で2カットも出ていた。宣伝よりも俳優の方が向いているのでは、と思うほどうまかった。

|

« 真夏に読む初期マルクス | トップページ | 六本木で展覧会2本 »

映画」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537538/49110501

この記事へのトラックバック一覧です: ヌード映画2本:

« 真夏に読む初期マルクス | トップページ | 六本木で展覧会2本 »