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2010年10月

2010年10月31日 (日)

それでもスポーツ・クラブに通う

実は週に2回は近所のスポーツクラブに通っている。そう言うと驚く友人は多い。なんせ集団行動は苦手だし、すべては自然に任せるのが一番という主義だから、マシンジムに乗って鍛えている姿は想像しにくいらしい。自分でも、スポーツクラブに通っているのが不思議な気持ちがする。

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2010年10月30日 (土)

東京国際映画祭:その(4)チラシの文句に誘われて

東京国際映画祭で上映される作品は、劇場公開直前のメジャーな映画を中心とした特別招待作品を除くと、全く知られていない監督や俳優の作品が多い。有名な監督のワールド・プレミアは他の映画祭のコンペに取られてしまうからだろうが、それにしても目玉のはずの「コンペ」や「アジアの風」の作品は地味だ。そんな中で見る作品を選ぶとなると、いきおいチラシの数行に頼ることになる。

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2010年10月29日 (金)

リービ英雄氏にとっての日本語

最近では、外国人が日本語で小説を発表することも珍しくなくなってきた。新人賞に中国人やイラン人、台湾人などが時々出てくる。しかしいわゆる「白人」では、やはりリービ英雄氏が最初だ。英語というメジャーな言葉を母国語に持ちながら、リービは日本語で小説を書く。彼の最新エッセー『我的日本語』は、日本語の新たな可能性を探ろうとする真摯な試みだ。

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2010年10月28日 (木)

ザガットの勝利

料理ガイドの「ザガット」が送られてきた。同じような形の「ムービー・ガイド」も同封してあった。そこにはたくさんの回答を寄せた人には、感謝のために「ムービー・ガイド」も贈るという趣旨のことが書かれていた。
私は10年ほど前からザガットの調査に参加している。かつては膨大なリストにコメントを書きこむ形式だったが、最近はネット上で書けるようになり、便利になった。参加すると翌年分が1冊タダでもらえるのだから、実にありがたいシステムだ。

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2010年10月27日 (水)

東京国際映画祭:その(3)六本木に寒風が舞う

急に寒くなった。とりわけ六本木ヒルズはビル風が強く、上映後外に出ると思わず震え上がる。
とにかく居場所がない。東宝シネマズの狭い廊下をうろうろしていると、まるでネズミになったような気分になるので外に出る。やっと見つけたプラスチックの椅子に座っていると、風が強くて震えてくる。ようやく上映時間になって、またネズミ小屋のようなシネコンに戻る。それを繰り返しながら中盤の2日間で4本見た。

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2010年10月26日 (火)

野菜の原産地

最近、よく自分で料理をする。年をとったせいか、とりわけ野菜を使った料理が増えた。するとじゃがいもやナスやトマトの微妙な違いが気になってくる。そんな時に思わず買ったのが玉村豊男著『世界の野菜を旅する』だ。
彼の本は『パリ・旅の雑学ノート』や『料理の四面体』など、ちょっとしたことを丹念に調べて論理的に説明してあるのが特徴だ。

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2010年10月25日 (月)

東京国際映画祭:その(2)最初の週末

土曜日から東京国際映画祭が始まって、あの不愉快な六本木ヒルズのあちこちを奴隷のように動き回る日々が始まった。初日は別の用事があって、夕方のオープニング上映の『ソーシャル・ネットワーク』(招待作品)のみ。2日目は、アメリカ映画『ジャック、舟に乗る』(ワールド・シネマ)、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん』(日本映画 ある視点)、フランス映画『サラの鍵』(コンペ)の3本を見た。全体的にはそれなりに見ごたえがあった。

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2010年10月24日 (日)

戦時中のカッポウ着が示すもの

前から気になっていたことの一つに、戦時中の女性が出征兵士の見送りに必ず着ているカッポウ着があった。最近の映画で言うと『キャタピラー』の寺島しのぶがそうだ。まるで台所から出てきたままのように、大きめのカッポウ着を来ている姿がポスターにも使われている。最近読んだ岩波新書の藤井忠俊著『国防婦人会 日の丸とカッポウ着』は、その姿の意味をわかりやすく説明してくれた。

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2010年10月23日 (土)

東京国際映画祭:その(1)グランプリ決定か

今日から始まる東京国際映画祭だが、この1週間の試写をいくつか見て、これがグランプリではという作品があった。ユーゴ出身のシニツァ・ドラギン監督の『一粒の麦』だ。東京国際は昔に比べたらだいぶセレクションが良くなった。しかしコンペには有名監督もスターもいなくて地味だ。そうした地味な作品群の中で、群を抜いているのがこの映画だ。

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2010年10月22日 (金)

『猿の惑星』を今見ると

『2001年宇宙の旅』に続いて、同じ1968年に作られた『猿の惑星』をDVDを見て、実に驚いた。当時は、猿の惑星が実は地球だったというラストに衝撃を受けたものだが、今見るとそこに至るまでも相当におもしろい。特に今日のジェンダーや人種差別の観点から見たら、とんでもない目茶苦茶な映画だ。

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2010年10月21日 (木)

日本人は「歌う国民」

私はカラオケが嫌いだ。テレビを見ないから歌を知らないし、それ以前に音程がヒドすぎる。しかし実を言うと、小学生の頃は、歌を歌うのが好きだった。本屋で渡辺裕氏の『歌う国民 唱歌、校歌、うたごえ』という題の新書を見て、そんなことを考えながら、思わず買ってしまった。

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2010年10月20日 (水)

めっぽう楽しいケン・ローチの新作

ケン・ローチと言えば、イギリスの労働者階級の悲惨な生活をドキュメンタリー・タッチで描くことで知られる社会派監督だ。だから彼の映画を見に行く時は、ちょっと勇気がいる。ところが今度のケン・ローチは映画『エリックを探して』はめっぽう楽しい。チラシに「ケン・ローチ初のハッピー・エンドの名作」と書かれているのも肯ける。

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2010年10月19日 (火)

外務省のワイン問題

数年前にも話題になったが、また日本の外務省が在外公館で貯め込むワインがマスコミで取り上げられている。会計検査院の調査によると、海外の日本大使館や総領事館の51公館には、09年度初めにでワインの在庫が5万9809本もあったのに、さらに1年間に約2万本を買い足し、5万3167本が残ったという。このうち2万~3万円の高級ワインが4000本以上。

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2010年10月18日 (月)

日本人に長期バカンスは可能か

最近、朝日新聞にバカンスに関する連続インタビューが載っていた。フランスはこうだとか、アメリカはこうだとか、いろいろ答えている。だけど自分も含めて、日本人には一か月も何もしないでバカンスを過ごすことは到底できそうもない。なぜそうなのかわからないが、労働に対する基本的な世界観が違うような気がする。

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2010年10月17日 (日)

新シネフィル時代か

先日、東京国際映画祭の関係者に会ったら、「今年は《ワールド・シネマ》で選んだ映画がかなり買われている」と話していた。東京フィルメックスの友人も、「今年はコンペ作品の配給が決まっているものが多い」という話だった。洋画の不況が広がってもう数年になるが、いったい何が起こっているのだろうか。

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2010年10月16日 (土)

キューブリックを「理解不能」と書いた朝日新聞

朝日新聞と読売新聞には、創刊からの記事を検索で読めるサービスがある。もちろん有料で個人でも加入は可能だが、大きな図書館では無料で使うことができる。活字時代の新聞がPDFの状態になっているだけだが、これがやってみると実におもしろい。たまたま必要があって「2001年宇宙の旅」を検索したら、朝日からとんでもない記事が出てきた。

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2010年10月15日 (金)

バスキアの優しい表情

昔、ジャン=ミシェル・バスキアという画家がいた。昔と言っても80年代のことで、私が学生の頃に突如現れたニューヨークの黒人アーチストとして有名だった。そして1988年に突然死んでしまう。彼のことはジュリアン・シュナーベルが96年に監督した『バスキア』を見に行ったくらいで、全く忘れていた。しかし今度ドキュメンタリー『バスキアのすべて』を見て、彼のことを思い出し、その痛ましい生き方と残された絵のすばらしさに心を動かされた。

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2010年10月14日 (木)

新たなコミュニズムは可能か

最近、格差社会や環境破壊といった現代の問題は、もはや資本主義では解決できないのではないか、という気がしてきている。そのせいか共産主義が気になって急にマルクスを読んだりしているが、今度はスラヴォイ・ジジェクの『ポストモダンの共産主義』という新書を見つけて読んだ。「はじめは悲劇として、二度目は笑劇として」というマルクスの言葉から取られた副題もいい。

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2010年10月13日 (水)

国立美術館のコレクションを楽しむ

六本木の国立新美術館で「陰影礼讃」展を見た。これは東京の東京国立近代美術館、国立西洋美術館に関西の京都国立近代美術館、国立国際美術館の所蔵作品の中から、「影」をテーマに選んだもの。「陰影礼賛」という谷崎を思わせる題名からもっとおどろおどろしいものを想像したが、もっと気楽な「光と影」展くらいの感じか。展示にあまりストーリーやドラマは感じないが、それゆえに西洋美術と日本の洋画や日本画、現代美術などが自由に組み合わせてあって見ていて飽きなかった。

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2010年10月12日 (火)

「新聞の映画評」評:最近の特オチ映画

新聞の世界では、事件が取材漏れで紙面に載っていないことを「落とす」と言い、重要な事件が自分の新聞だけ載っていないと「特オチ」となる。ならばこれをはずしたらおしまいよ、というたぐいの映画を載せないことも「特オチ」と言えないだろうか。最近で言うと『ヘヴンズストーリー』、『ブロンド少女は過激に美しく』。それに加えて『冬の小鳥』がそうした映画に当たると(勝手に)思う。調べてみたらその3つをきちんと押さえたのは、(珍しく)朝日新聞だけだ。

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2010年10月11日 (月)

受難劇と映画

最近朝日新聞で、ドイツの小さな村で受難劇を見た記事を立て続けに読んだ。金曜夕刊で佐伯順子氏が、土曜朝刊beで日野原重明氏が、同じドイツのバイルエン州オーバーアマガウ村で行われた「キリスト受難劇」について書いた文章だ。それを読んで、少し前にフィルムセンターの「ポルトガル映画祭2010」で見たマノエル・デ・オリヴェイラの『春の劇』や今年のベネチア国際映画祭で見たイタリア映画『受難』を思いだした。

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2010年10月10日 (日)

写し絵と弁士と

三宅坂の国立劇場で、写し絵と無声映画の弁士付き上映を見た。小劇場で開催された「東京・江戸の賑わい その2 芝居と語り芸‐庶民の娯楽‐」というずいぶん長いタイトルのイベントで、4つの短めの公演からなっていた。最初の2つは八王子の人形芝居と、秋川の素人歌舞伎で、文楽や歌舞伎のように洗練されていない素朴な感じが好感が持てた。しかし刺激的だったのは後半の写し絵と弁士で、映画の原初的なスタイルが味わえておもしろかった。

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2010年10月 9日 (土)

大仏のない「東大寺大仏」展

15年ほど前に「ピカソ 《ゲルニカ》への道」展というのがあった。今はなき東武美術館で見たが、《ゲルニカ》は当然貸してくれないので、実物大の高精度写真を展示して、それ以外は《ゲルニカ》にまつわるピカソの絵画を展示するというものだった。今度東京国立博物館で始まったばかりの「東大寺大仏 天平の至宝」展も、当然大仏は動かせないので、「バーチャル映像」で展示し、そのほかの東大寺の仏像や書画を集めたものだ。

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2010年10月 8日 (金)

「踊る大捜査線」は日本映画の何を変えたのか

実を言うと、『踊る大捜査線』を全く見たことがない。テレビシリーズも映画版も。テレビで放映していた頃や映画版第一作が封切られた1998年頃はとにかく仕事が忙しく、映画は本当に見たいものを月に1、2本見る生活を送っていた。そんなわけでこの映画の持つ意味などは考えたこともなかったが、『「踊る大捜査線」は日本映画の何を変えたのか』という題名の新書を読んで、それなりに考えるところがあった。

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2010年10月 7日 (木)

好きになれない映画特集:2010年秋編

当然だが、好きになれない映画もある。しかし大半は試写で見せてもらっていることもあり、さらにこのブログは(一応)匿名なので悪口を書くのもどうかと思っていた。でも「物言わぬは腹ふくるるわざなり」という言い回し通りどうも落ち着かないので、せめて上映が始まった映画については、ここにまとめて書く。

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2010年10月 6日 (水)

パリが東京に、銀座三越は新宿伊勢丹に

パリでフランス人に連れて行ってもらったことのあるレストラン『ル・ブール・ノワゼット』が先月銀座にできたので、例の5人組で行ってみた。新しくできた三越新館の12階で、レストランに入る前にエスカレーターで散歩した。これまでの有閑婦人向けのようなベタな雰囲気を排した、まるで新宿伊勢丹にそっくりのシックな造りに驚いた。合併効果とはこういうことかと思ったが、新宿伊勢丹と違ってどの階も人がほとんどいない。

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2010年10月 5日 (火)

『セゾン文化は何を夢みた』を慌てて買う

永江朗氏の『セゾン文化は何を夢みた』を読んだ。朝日新聞出版のPR誌『一冊の本』に連載が始まった時から気になっていたがあまり読む機会がなく、単行本になっていたので慌てて買った。「セゾン文化」というのがわかるのは、たぶん今の40代から50代だけかもしれない。1980年代から90年代にかけて、ほとんど日本の現代文化を牽引していたような存在だった、と言えばいいのだろうか。

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2010年10月 4日 (月)

ビクトル・エリセの本

少し前のことだが、「紀伊國屋映画叢書2」として出された『ビクトル・エリセ』が送られてきた。筆者の一人が知り合いだったからだが、映画の本が売れないと言われて久しいのに、よくこんな本が出せたと思う。いまどき「映画叢書」などというシリーズを出すなんて信じられない。

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2010年10月 3日 (日)

ゴッホに息を飲む

六本木の国立新美術館で始まったばかりの「ゴッホ展」を見た。ゴッホの油絵38点、版画・素描32点と点数が多いわけではないが、《アルルの寝室》など有名作品が揃っており、一緒に展示されている彼の同時代の画家たちの作品約50点も極めてレベルが高い。特に後半の狂ったようなタッチの絵に息を飲んだ。

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2010年10月 2日 (土)

小説が書けない小説

『原稿零枚日記』という人を喰ったような題名の小説を読んだ。小川洋子の新作だが、どこかの広告で題名を見た時から気になってしょうがない、そんな題名だ。それからあちこちで書評やインタビューが出るに及んで我慢ができず、本屋に駆け込んだ。そして一気に読み終えた。

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2010年10月 1日 (金)

岩波ホールにピッタリ過ぎる映画

12月4日公開の『クレアモントホテル』を見た。若い頃だったら好きな映画ではなかったと思う。老年に達した女性がロンドンのはずれの長期滞在用ホテルに現れる。そこで見る老人たちの人間模様。そんな「グランドホテル」形式の映画は昔は苦手だったが、今となってはそれも悪くない。

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