« 映画史の叢書が続々(と書くと新聞の見出しみたいだが) | トップページ | 新聞の「回顧2010」 »

2010年12月18日 (土)

三宿の日本風フランス料理

渋谷から少し西に行ったあたりに、三宿(みしゅく)という場所がある。電車の駅で言うと、田園都市線の池尻大橋と三軒茶屋の真ん中あたりの行きにくいところ。行きにくいがゆえに、隠れ家スポットとなるのは西麻布交差点付近と同じだ。そんなところにあるフランス料理の「デュ・バリー」は、まさに三宿らしいお店だった。

私はこのあたりは全く不案内だが、付近にくわしい美女が予約してくれた。彼女とは前に、その近くの「ブラッスリー・ドゥ・クワン」というフランス料理や「おわん」というカウンター和食の店に連れて行ってもらったことがある。

「デュ・バリー」は、一見カフェ風でテーブル・クロスもない気楽な店だが、一つ一つの料理は凝りに凝っている。まず感心したのは、キノコのパテ。数種類のキノコを小さくしてゼリー寄せにしたものだ。あるいはスモーク・サーモンは、大ぶりのサーモンを低温でじっくりスモークしたもので、ちょっと生のような感じが何ともいい。温野菜のサラダも、それぞれの野菜の食感を楽しんだ。
メインは自家製ソ-セージと鹿のステーキが美味しかった。鴨のコンフィはみんなで小さく分けたせいか、印象が薄い。

総じて、考えに考えた自己流のフランス料理という印象だ。本来のフランス料理の豪快さとはほど遠く、どこか日本風の繊細さや創作を感じた。従って、パテ・ド・カンパーニュや鴨のコンフィのような伝統的な料理は、ちょっと物足りない。
そしてサービスが気持ち良かった。人数分のサーモンやソーセージを出したり、こちらの要望に応じて親切に対応してくれた。ワイン・リストも相当に選んだ跡が感じられた。コート・ドゥ・ローヌの中で一番安かったヴァケロスを選んだが、甘酸っぱさにコクが加わって飲みごたえがあった。ロワールのワインもあったらなお良かったのだが。

大人が気取らず、おいしいものを仲の良い友人たちと楽しく食べるには、三宿はぴったりだろう。私には距離的にも心理的にもちょっと遠いが。

|

« 映画史の叢書が続々(と書くと新聞の見出しみたいだが) | トップページ | 新聞の「回顧2010」 »

グルメ・クッキング」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/537538/50331782

この記事へのトラックバック一覧です: 三宿の日本風フランス料理:

« 映画史の叢書が続々(と書くと新聞の見出しみたいだが) | トップページ | 新聞の「回顧2010」 »