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2010年12月 8日 (水)

アメリカ人を魅了したモネ

渋谷の文化村ザ・ミュージアムで「モネとジヴェルニーの画家たち」展が始まった。2007年の国立新美術館の大規模なモネ展以来、モネに対しては何となく自然に触手が動いて見に行った。驚いたのは、モネもあったが大半がアメリカ人の絵画だったということだ。

展覧会名からすると、モネとその周辺の画家の絵が並んでいるかと思ったが、周辺とはわざわざアメリカからモネの住むジヴェルニーまでやってきて住み始めたアメリカ人画家たちのことだった。それにしても多い。これまで私が名前も聞いたことのないアメリカの画家たちがモネの住むジヴェルニーに住み、モネまがいの絵を大量に書いているのだ。

モネまがいと書いたが、よく見るとなかなかおもしろい。なかには相当のレベルのものもある。もちろんモネのように光の飛び散る光景を感覚的に描いた天才的な絵はないが、印象派のさまざまな方向を何人ものアメリカ人たちが試している。例えば《積みわら》というモネの連作があるが、ジョン・レスリー・ブレックの12点のシリーズは、モネの光への挑戦を愚直に追いかけているようで、見ていて飽きない。

モネは、児島虎次郎に代表される日本人画家が多数会いに行ったことを知っていたが、彼の住むジヴェルニーに何十人というアメリカ人画家が住みこんで絵を描いていたとは知らなかった。
その意味でこの展覧会は興味深いが、展覧会名や広告などにはそのことはあまり書かず、あくまでモネ展のように見せかけている。おもしろい展覧会だが、「アメリカの印象派」では動員が望めないため、こうした戦略を取ったのだろうが。

モネ自体は全部で20点近くあるが、多くが国内の作品のため、どうしても既視感がある。ボストン美術館から2点出ている。
2月17日まで開催し、岡山に巡回。

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