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2011年1月14日 (金)

やはり笹川良一は嫌いだ

『悪名の棺 笹川良一伝』を読んだ。読売新聞と週刊現代の書評を読んだことが理由だが、そもそもこの種のブラックな大物には興味がある。田中角栄とか正力松太郎とか、あまり非難する気にならない。しかしこの本を読んだら、笹川良一に対する関心は増すどころか逆になくなってしまった。

作者の工藤美代子氏は、笹川が悪評ばかりたてられているのが我慢がならなくてこの本を書いたようだ。しかしこの本を読んだ私は、前よりも笹川を嫌いになった。

理由は簡単。この本にはいかに彼があこぎなやり方で金を集め、それを自分の名声を高めるために使ったかが克明に書かれているからだ。工藤氏は、「要は脱税を犯していなければいいのであって、スーパーを興して儲けようと、公営ギャンブルで儲けようと金銭に貴賎はない」「ギャンブルのカネが汚れたものなら、元金である庶民のささやかな金銭も汚れているということになる」と書くが、ちょっとついていけない。

私は中学生の頃、「世界は一家、人類は皆兄弟」というテレビスポットを大量に見て育った。競艇という事業を公営ギャンブルにしてしまい、巨額の金額が自分にはいってくるようにした才能はビジネスマンとしてはすごいと思うが、それを自分の善意の宣伝に使うのはどうか。

彼は大阪に正妻と妾(3人の子供がいる)がいて、さらに東京にも妾がいた。そして72歳の時に京都の31歳の女性とのつきあいも始まる。それぞれに家を建て、生活費を送っていた。小石川の家の仏壇には両親の位牌と並んで、約70名の女性の名前を書いた短冊が飾ってあったという。笹川が関係を持った女の名前らしい。財力に任せてのやりたい放題だ。

よほど途中で読むのをやめようと思ったが、怖いもの見たさで最後まで読んでしまった。

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