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2011年1月24日 (月)

現代美術がわからなくなったのかもしれない

現代美術を好きになって、20年以上たつ。しかし先日見た「トランスフォーメーション」展が苦手だったことに続いて、またまた好きになれない現代美術展を2つ見た。「小谷元彦展」と「曽根裕展」。

もともと個展は大好きだ。美術館一杯にその作家の世界が広がるから、見応えがある。特に作家の変遷に興味がある。しかしこの2つは違った。

森美術館で開かれている「小谷元彦展」は、それなりにおもしろかった。人間の身体的な感覚を刺激するようなオブジェが次々に並んでいるのを見ていると、不思議な気持ちになる。しかしそれだけだ。例えば同じ場所で見たアネット・メサジェールやビル・ビオラのように新しい世界観が見られるわけではない。わざわざあの広い空間で個展をやるようなレベルの作家だろうか。

初台のオペラシティ・アート・ギャラリーで見た「曽根裕展」は、さらにピンとこなかった。人工的な楽園を作ったつもりだろうが、コンセプト力が弱すぎる。
常設展の一角で見た、吉田夏奈の廊下の壁にだらだらと続く山を描いたドローイングの方がずっとおもしろかった。ここには小さいが独特の世界観がある。

オペラシティの中にあるICCをのぞくと、「みえないちから」という展覧会をやっていて、これも興味深かった。いわゆるメディアアート系の作品ばかりだが、光と空間の原点に帰るような作品が数点並んでいて、軽いめまいにお襲われた。

森美術館のチラシを見ると、「最先端の日本の現代美術を、一度に楽しめる“小谷元彦展”、“曽根裕展”、“高嶺格展”」と書いてあって相互割引が紹介されている。横浜美術館の高嶺格展はまだ見ていないが、これが「ベネチア・ビエンナーレをはじめ数々の国際展に出品するなど、次世代の日本の現代美術を担うアーティスト」(同チラシ)だとすると、私はもはや現代美術がわからなくなったのかもしれない。
「小谷元彦展」は、2月27日まで、「曽根裕展」は3月27日まで。

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