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2011年2月 8日 (火)

期待通りの映画『ザ・タウン』

始まったばかりの『ザ・タウン』を見た。今の時期は、大学の教師は期末の採点や入試や会議で追い回されるので、気が滅入っている。だからスパッと楽しめる映画が見たい。そういう気分でベン・アフレック監督・主演のこの映画を選んだ。

選ぶ時に参考にしたのは、日経新聞の渡辺祥子氏と読売新聞の恩田泰子記者の映画評だ。もともとハリウッド映画を新聞がほめる時は、まともな映画が多い。ましてやアクション映画を女性の書き手が絶賛するなら相当だろうと思った。

結果は期待通り。よくできている。ベン・アフッレクは銀行強盗団の一員で、4人で組んで完全犯罪を実行する。強盗のシーンが3回あるが、どれも迫力満点で特に細部の描写が手が込んでいて、見ていて惚れ惚れした。1回目と2回目にかぶるマスクが違っていてどちらもおかしいし、監視カメラの電源を切ってテープを電子レンジに入れたり、散髪屋から髪を集めて車にばらまいてDNA鑑定をごまかしたり。強盗団を仕切るのが、花屋の奇妙なオヤジだったり。

ベン・アフレックが、強盗した銀行の支配人の女性と仲良くなるあたりから、恋愛ものになってゆるくなるかなと心配したが、恋愛と犯罪がうまく混ざり合って物語が進んだ。おまけに捜査トップの描き方もうまい。犯人を凶悪な人間に描くことも、逆に美化することもなく、微妙ないい感じだ。最後に主人公が稼いだお金を女が畑で見つけ、地元のホッケークラブに寄付するあたりは泣けてくる。

ボストンという街全体の雰囲気を描いているのもいい。ボストンは、上品な大学都市だと思っていたが、親子代々銀行強盗をやっている地区もあったとは。
ベン・アフレックと仲良くなる女を演じるレベッカ・ホールや幼馴染の友人役のジェレミー・レナー、花屋のピート・ポスルスウェイト、アフレックの父親で刑務所にいるクリス・クーパーなど、俳優がみんな犯罪映画向きの顔をしている。

この映画を見ながら、自分が銀行強盗の映画が大好きなことに気がついた。

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受信: 2011年2月 8日 (火) 21時25分

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受信: 2011年2月 9日 (水) 02時55分

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