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2011年2月15日 (火)

エジプトが強権政治だったとは

恥ずかしいことに、今回のエジプトの一連の動きが伝えられるまで、エジプトが30年も一人の大統領が支配していた国だとは知らなかった。自分は外国に年に何度も行っていたはずなのに、こんなことも知らなかったのかとショックを受けた。エジプトは中東のなかで最も穏健派で、イスラエルとも冷静に話ができるまともな国だと考えていたのだから。

最近の新聞を読むと、米国はエジプトのムバラク政権を民主的ではないが中東の和平のための「必要悪」として付き合ってきたと書かれている。そんなことはこれまで一度も新聞では書かれなかった気がする。
チュニジアに始まった民主化運動は、エジプトへ移り、さらにアルジェリアやヨルダン、イエメンなどにも広がっているという。これではまるで1989年のポーランド、ハンガリー、チェコ、東独、ルーマニアなどに広がった一連の東欧革命と同じではないか。

東欧諸国が社会主義体制で、独裁政権が支配していたことは当時からよく言われてきた。
しかし中東にいかに独裁政権が多いかは、あまり論じられていないように思う。当時の東欧諸国の悪い評判は米国を中心とした資本主義メディアが喜んで流し、中東について特にエジプトについては、むしろ判断を停止してきたということなのか。

2日前の新聞には、チュニジア23年、エジプト30年、リビア41年、イエメン20年と同じ人間がトップにいると書かれていた。これは異常だ。何も中東に限らない。日本の会社だって、10年もトップが変わらないと、ほとんどの場合腐敗が起こる。これが国家レベルでないことが救いだが、最近の二世、三世議員の増殖ぶりはかなり危ない。

今からちょうど3年ほど前に、アラブ首長国連邦に仕事で行ったことがある。会ったのは、欧米に留学経験のある地元の若い人々か、カネを目当てにやってきた欧米のエリート層だった。みんな幸せそうで、政府を独占している王族の悪口を誰も言わなかった。果たして本当に満足だったのか、今もわからない。工事現場のインド人やホテルで働くフィリピン人さえも幸せそうに見えたのだが、今考えるとたぶん表面しか見ていなかったのだろう。

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