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2011年4月 2日 (土)

サルコジは日本に何をしに来たのか

フランスのサルコジ大統領が2日前に来日した。フランスと言えば今回の地震に際して、いち早く在日フランス人はフランスに帰国するか、関東より南に行けと煽った国だ。政府特別機を何台も用意してフランス人を帰国させ、ほかの外国人や日本人まで不安に陥れた。それから3週間近くたって、大統領は一体何をしに来たのか。

表向きは日本への援助である。しかしよく新聞などを読むと、エネルギーの8割を原子力に頼る国として、原子力が安全であることをフランスに向けてアピールする狙いが見え隠れしている。この福島の惨状を前に、原子力が安全だとわざわざ言いに来るとはどういう神経だろうか。

在日フランス大使館のホームページを見ると、彼はまず大使公邸でフランス人向けの演説をぶったらしく、その全文が掲載されている。日本語訳では例によって、問題になりそうなところはすべて省略されている。例えば「フランスの迅速な対応に日本のフランス人社会からは批判があったことも知っています。しかし私は警戒の原則は正しかったと言いたい。特に必要な者以外は東京を離れ、フランスに帰した決断を支持する」。

今朝、仏『ルモンド』電子版を見ていたら、まさに演説のこの部分にかみついた記事があった。Antoine Bouthierアントワーヌ・ブーチエという署名で、フランス人が日本の同僚や仕事先に連絡もなく、突然何百人も帰ったことは、日本におけるフランス人の印象を極めて悪くしたというものだ。見出しは「原発危機、日本におけるフランス外交の困難な試練」で、大使館の地震以降の対応を批判している。
終わりは「日本のマスコミはフランスの支援を歓迎しているが、日仏間のビジネスは今後どのような結果を生むだろうか」と締めくくる。

日本の新聞には、今回の来日を日本政府は断ろうとしていたが、断わり切れなかったことが書かれている。断れば良かったのに。サルコジは朝着いて、夕食会も断って夜には帰国したという。しかしエリゼ宮のホームページを見たら、その前に中国で2日も過ごしているではないか。単に放射能が怖くて泊らずに帰ったと思われてもしかたがない。

残念ながら、いまのところ日本の新聞には、サルコジは何しにきたのだ、という論調はない。各紙には元パリ支局長など仏語のできる記者が何人もいるはずだが、どこを見ているのだろうか。

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