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2011年5月 4日 (水)

イタリア映画祭2010:その(2)

そこそこおもしろいのだが、キレがいま一つという映画ばかり見た。ダニエーレ・ルケッティ監督の『ぼくたちの生活』、ロベルタ・トッレ監督の『キッスを叶えて』、ルーチョ・ペレグリーニ監督の『星の子供たち』。前の2本はそれなりにキャリアのある監督作だ。

ルケッティ監督は、だいぶ前に日本でも公開された『イタリア不思議旅』の頃は、実におもしろかっ
たけれど、その後はぱっとしない映画が続いた。その意味では今回の『ぼくたちの生活』は、初心に返ったというか、若者をリアルに初々しく描いた作品だ。妻と2人の子供と幸せに暮らしていた男が妻を亡くし、食べてゆくために工事現場で何とかがんばる姿を、ドキュメンタリー・タッチで描く。残念なのは、妻の死をあまりにもあっけなく描きすぎた点だ。あるいは後半で工事現場でうまくいったも、もっと盛り上げて欲しかった。主演のエリオ・ジェルマーノの演技は良かったけれど。

『キッスを叶えて』は、逆に映像に凝りすぎて、登場人物の心情が伝わって来なかった。シチリアの田舎で、奇跡を起こしたと思われる少女の物語だが、おかしさも感動もどこか中途半端だ。映像のあちこちに監督のセンスが散りばめられてはいるのだが。

『星の子供たち』は、社会に対する不満を持つ中年たちが大臣を誘拐しようとして別人を誘拐してしまうコメディ。これも最初の事故があまり生きていないし、その後の展開も最後までどこか笑えない。ピエルフランチェスコ・ファヴィーノを始めとして、イタリア映画ではおなじみの男優たちの絡みはおもしろいのに、シナリオにメリハリがない。

こういうものを3本も見ると、劇場公開されないのには理由がある、と思ってしまう。

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