先進国の視点か
いわゆる途上国が舞台の映画に、先進国の視点がはいることが気になってしょうがない。先日見た『未来を生きる君たちへ』も、アフリカの部分が実はひっかかっていた。7月30日公開の『おじいさんと草原の小学校』は、ケニアの「84歳の小学生」という実話をもとにした秀作だが、どこかうますぎる気がした。
簡単に言うと『スラムドッグ&ミリオネア』を見た時のような気分だ。登場人物は魅力いっぱいだし、話はおもしろい。撮影も音響も丁寧で見応えがある。そして知らない国の歴史についても学ぶことができる。しかしどこか先進国向けの物語のような気がした。
ともに監督がイギリス人だからそう思ったのか。小学生たちが84歳の生徒マルゲと盛り上がるシーンや、新しい先生がやってきて、生徒たちに拒否させるシーンなど泣きそうになるのだけれど。
とりわけ最初に「実話に基づく」と出て、終わりに実際の人物の写真が出てくると「うま過ぎる」と思ってしまう。考えてみたら『ザ・ファイター』でも同じような作りなのに、こちらは何とも思わなかったので、やはり私の考えすぎか。
似たような感じを持った映画で思いつくのは、『裸足の1500マイル』とか『ラクダの涙』とか。『名もなきアフリカの地で』とか『インドシナ』のような歴史物はもちろんだ。ほかにもたくさんある気がする。
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