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2011年5月12日 (木)

東電の特異な位置

テレビで東電の社長や会長の会見を見ていると、その慇懃無礼な態度に出ている傲慢さや無責任さに驚いてしまう。ここ最近の週刊誌を読むと、東電の特異な位置がだんだんわかってきた。政、財、官、学、マスコミの多くが東電にひれ伏すような立場である。

まず、毎年一兆円近い金額を、ゼネコンやさまざまな分野のメーカーなどに落とす巨大な発注企業である。三菱も日立も東芝も松下も、電力会社には逆らえない。それを根拠に、経団連の会長や副会長のポストを占める。

そして同時に(金額は知らないが)、巨大な広告主でもある。これにテレビや新聞や広告会社はやられる。東電の会長は、事故当時、マスコミ各社OBと中国への接待旅行中だった。「週刊文春」で上杉隆氏が書いているが、今回の取材で、新聞とテレビははおおむね50キロ以内の取材を社員に禁じている。その中に入るのは週刊誌かフリーのジャーナリストばかりらしい。

そして原発を作ると、地元の雇用を増やしたい政治家と結びつく。浜岡原発停止のニュースでも言及されていたが、原発を作ると、その地元には巨額の政府補助金が流れる。これまた政治家の出番だ。さらに原発の安全性を強調するために、東電や政府は研究補助金で学者を囲い込む。

一番の問題は東電の収入源が、電気料金だということだ。これは遠慮しながら受信料を取るNHKよりタチが悪い。多くの人々は税金のように払うからだ。むしろ税金であれば、使う側は役所のように監査などの目に晒されるが、電力会社は今や私企業なのでその使い道はブラックボックスだ。毎月国民全員からキャッシュが落ちて、それを自由に使える組織が私企業でいいかと、今頃になって思う。

1980年代後半以降、公的企業を私企業にする動きが世界各地で起きた。日本で言うと、JRやNTTは成功だったかもしれないが、電力会社を私企業にするのは無理があったように思う。副島隆彦氏(この人のブログはすごい)が言うように、国が税金で救うのではなく、いったん倒産させて責任者を処分し、すべての資産やお金の流れを明らかにした上で別会社を作るべきではないだろうか。
東電の闇は、JALどころではない。

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