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2011年6月20日 (月)

映画に見る現代の家族

「現代の家族」のイメージそのものの映画を見た。9月に公開される吉田光希監督の劇場デビュー作『家族X』。両親は私の世代、父親はリストラ寸前で、母親は鬱病。子供は大学を卒業してもフリーターのままで親と会話をしようとしない。

手持ちのカメラが、家族の3人を追う。毎日丁寧に食事を作る女。毎日会社で仕事のふりをする男。派遣の肉体労働をしながら、帰宅すると自室にこもる青年。

3人とも痛い。とりわけ痛いのは、誰にも食べてもらえない食事を毎日作り続ける母親だ。洗濯をし、ゴミを出し、買物を続ける。そして次第にキレてくる。ロール・キャベツを作って泣きだす。

母親には名前もない。だから後半で妻が家を飛び出した時に夫が「みちこ」と叫んだ時には、驚いた。

日本全国、どこにでもいそうな家族だ。その「典型」を丹念に描いた映画だが、それだけだ。まさに「家族X」であって、実はリアリティがない。あるいは、突き抜けた主張がない。「現代を描いた力作」とも言えるが、90分見続けるには何かが足りないような気がした。

次はこの監督が、他人が書いた脚本を演出したものを見て見たい。

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