ホラー映画は苦手だが
ホラー映画は苦手だ。もともと怖がりだし、実を言うと血を見るのも嫌だ。そんな私が気にいってしまったのが、8月5日公開のアメリカ映画『モールス』。スェーデン映画『ぼくのエリ 100歳の彼女』のリメークらしいが、オリジナルを見ていなくても文句なくおもしろかった。
最初から男が病院から飛び降りる。音楽もホラー映画調なのでこれは苦手かと思ったが、見ていると随所にエレガントな演出が光る。例えば、車が交差点で交通事故に巻き込まれる様子を、あくまで車の中から見る。あるいはプールの水中にいて、外で4人も殺されるのを見る。音と光だけの何とも繊細な恐怖だ。
少女が吸血鬼だということが、物語の途中までわからない。映画が終わってみるとすべてが納得がいくし、ラストの列車のシーン意味を考えると慄然としてしまうのだが、そのわからなさがいい。なぜ人が殺されるのかわからないが、どの殺人も妙に美的だし、少年と少女のやりとりの中ですべてを許してしまう。
監督はマット・リーヴスだが、とんでもない才能だ。前作の『クローバーフィールド/HAKIASHA』を見ていないので、見てみたい。友人に話すと、この映画のいいところが、オリジナルの『ぼくのエリ 100歳の彼女』にそのままあるようなので、こちらも見てみたい。
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