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2011年7月14日 (木)

『この愛のために撃て』はいい感じのB級映画

8月6日に公開されるフランス映画『この愛のために撃て』を見た。フレッド・カヴァイエという監督の2本目だが、これが何ともいい感じのB級映画だ。まず85分という、今時珍しくなった短さがいい。

その短い時間に、これでもかと中身をてんこ盛りに押し詰めて、一気に疾走する。冒頭は、暗い道で一人の男を追いかける二人の影。その男はやってきた別の車にはねられる。何ともノワールな出だしだ。

妊娠中の妻と幸福な日々を送る男が、ある日突然妻を奪われ、妻を守るために自らも危険な任務を負わせられる。そこで巻き込まれる警察内部の闇の争い。

夫婦の愛と警察の汚職とをダイレクトに結びつけて、スリルとサスペンスで押しまくるタッチはいささか強引だが、見ていて気持ちがいい。地下鉄内の逃走劇も迫力満点だ。

実を言うと一番感動したのは、警察内の汚職と闘う警官のトップ役を演じたミレイユ・ペリエが出てきた時だ。『ボーイ・ミーツ・ガール』以来、私は彼女のファンだった。彼女は50歳を超えたはずだが、あいかわらずのハスキーな声で魅了してくれた。カッコいいの一言に尽きる。プレスに彼女のことが全く書かれていないのは、本当に残念だ。

ほかにもロシュディ・ゼムはギャングの役にぴったりだし、かつてアイドル俳優だったジェラール・ランヴァンが汚職警官のトップを演じているのも妙にはまっていた。

かつてフランスにはジャン・ギャバンやアラン・ドロンが出るようなフィルム・ノワールがたくさんあったが、この映画は久しぶりのそうした作品だ。もう少し要素を絞ってシンプルだったらもっといいのだけれど。

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「この愛のために撃て」★★★★ ジル・ルルーシュ、エレナ・アナヤ、 ロシュディ・ゼム、ジェラール・ランヴァン、 ミレーユ・ペリエ、クレール・ペロー主演 フレッド・カヴァイエ監督 85分、2011年8月6日公開 2010,フランス,ブロードメディア・スタジオ (原作:原題:A BOUT PORTANT) >→  ★映画のブログ★どんなブログが人気なのか知りたい← 「予告を見た時、... [続きを読む]

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