鳳凰と獅子のイメージ
気がついたら今日が最終日だが、なかなか渋い展覧会を見たので記しておく。ミッドタウンのサントリー美術館の「不滅のシンボル 鳳凰と獅子」展。鳳凰と獅子という2つのイメージが、日本美術にどう表現されているかをたどった展覧会だ。
もともと鳳凰も獅子も中国から伝わった想像上の存在だ。鳳凰は優れた天子が世に現れる兆しだったという。獅子は日本には存在しないライオンのイメージが唐獅子として伝わったらしい。
ともに唐時代の鏡に始まって、仏画、屏風、水墨画から陶芸にいたるまで、あらゆるところに出てくる。とりわけ獅子は、獅子舞とか狛犬とかいろいろに変身して、守護獣としての役割をはたしている。唐獅子牡丹という組み合わせも定番だ。日本美術の装飾性が、鳳凰の羽が広がり、獅子の長い毛が舞うこの二つのイメージに代表されているような気がしてきた。
行ってみてわかったのは、ポスターに使っている国宝「文殊渡海図」(文殊が獅子に乗って海を渡る)や、伊藤若冲の「旭日鳳凰図」などは前期に展示されていたので見ることができなかったこと。パネルの解説文を読みながら、不満が増してくる。日本美術の展覧会にはつきものだけど、カタログでしか展覧会の全体像がわからないのはどうかと思う。これはどうにかして欲しい。
ところで「麒麟」というイメージは獅子に近いけど、やはり「サントリー」美術館では無理なのかな。
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