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2011年7月12日 (火)

『幸せパズル』にするすると引き込まれる

とりたてて美人でもない中年の主婦が主人公の映画に、するすると引き込まれてしまった。今秋公開のアルゼンチン映画『幸せパズル』のことだ。脚本とキャストが良ければ、映画は成立するという見本のような映画かもしれない。

ストーリーはシンプル。愛する夫や子供たちと幸せに暮らす主婦が、誕生日にもらったジグソーパズルに急に夢中になる。次々と新しいパズルに挑戦するうちに、「パズル大会」常連の紳士と出会い、一緒に組んで大会を目指す。その紳士との間に芽生える恋。

ポイントは、主婦が家族のためでなく、自分一人の楽しみのために歩みだす過程をきちんと描いたことだ。見ているうちに、懸命に生きる主婦がいとおしく見えてきて、応援したくなる。とりわけ大会で、彼女がほかの競技者と全く異なる独自のやりかたでパズルを組み立てるシーンなどは何とも楽しい。

特に凝った演出はない。ひたすら人物を丁寧に、手持ちカメラので追いかけるだけだ。しかしそこには主婦の微妙な変化がきちんと描かれていて、その変わりようにはある種のサスペンスすらある。

ラストの主婦が一人で海岸でリンゴをかじっているシーンも良かった。この映画は中高年女性にヒットしそうな気がする。

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