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2011年7月 7日 (木)

おもしろくて退屈なポランスキー

8月27日公開のロマン・ポランスキーの新作『ゴーストライター』を見た。とにかくポランスキーだからと気合を入れて見たが、最初から息づまるようなショットの連続でおもしろいのに、どこか入り込めなくてちょっと退屈したのも事実だ。

設定はスリリングだ。元英国首相の自叙伝を書くゴーストライターが主人公で、その陰の役回りをユアン・マクレガーが微妙に演じる。場面も雰囲気たっぷりだ。とりわけ彼が元首相の滞在するアメリカの島にたどり着いてからは、いかにも何か起こりそうな別荘やホテルがたまらない。

展開もいい。ホテルに報道陣が詰めかけて別荘に移動すると、前任のゴーストライターの謎めいた資料が見つかる。そこから次第に元首相の過去が浮かび上がってくる。カーナビに導かれて会いに行く大学時代の友人。見え隠れするCIAの陰。

終わりもいい。自叙伝は出版され、ゴーストライターはそのパーティの場で証拠を見つける。そして彼を襲う結末。ラストの華麗な映像。

実によくできたサスペンス映画のようだが、見ていてどこか入り込めなかった。前任者の原稿に隠された謎にしても、カーナビにしても、最後のなぞ解きにしても、どこかピンとこない。見終わって、もう一度最初から見直したらもっと楽しめるかもしれないという気がした。そう思ったのは、昼食後の13時の回で見たので、途中いささか睡魔が襲ったこともあったし、やはりポランスキーなのだからこちらが悪いのでは、とも思ったからだ。

そういえば、前作の『オリバー・ツイスト』は、日本語字幕なしで見て「よくできているがちょっと退屈ですね」と言った記憶がある。どうもこの監督とは相性が悪いようだ。

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