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2011年8月10日 (水)

ほぼ二十年ぶりに『美術手帖』を買う

久しぶりに月刊誌『美術手帖』を買った。たぶん二十年ぶりくらいかもしれない。買ってみて、1600円もしたのに驚いた。それでも買った理由は、最近現美の個展にハマってしまった名和晃平の特集号だったからだ。「新スター誕生の瞬間を目撃せよ!」というキャッチにも惹かれた。

読んでおもしろかったのは、彼がSANDWICHという名前の工房を持って、20人の若者が働いていることだ。アート、プロダクション、アーキテクト、グラフィックという5部門があるという。若者たちへのインタビューも載っていておもしろい。

あの規模の造形を作るには確かに一人では無理だと思ったが、20人とは驚いた。昔、アニッシュ・カプーアというインド系英国作家のインタビューで、自分で作らず工房に発注しているという話を読んだことがあるが、日本でも出てきたのだと思った。

ビエンナーレなどで日本の作品を見ると、外国の作家に比べてコンセプト力は強くても、ショーアップされていないと感じることが多い。名和氏は専門家集団を組んで作ったから、あれだけの完成度の高い空間ができたのだろう。

生物学者の福岡伸一氏との対談で、福岡氏が「空間を生命化している」とか「生命のおもしろさを再確認させられました」と述べているのを読んで、ピンと来た気がした。名和氏の個展で感じた奇妙な共感は、確かに生きものの感じだ。

『美術手帖』には、ベネチア・ビエンナーレの見どころも解説してあって、これは9月に行く時の参考になる。

二十年ほど前に『美術手帖』を買った頃は、現代美術ばかり見てい歩いていた。実を言うと、この雑誌に文章を書いたことさえある。その号は手元にあるが、怖くてとても開くことができない。

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