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2011年9月15日 (木)

まだまだおかしい東京国際映画祭:その(1)

まだまだ夏だと思っていたら、もう東京国際映画祭関係の案内が来た。1通は記者会見の案内、もう1通はオープニングとクロージングへの招待状だ。この2通を見ながら、今年で24回を迎えるこの映画祭も、まだまだおかしいなと改めて思った。

まず記者会見。出席者は4名で、ユニジャパンの高井理事長、映画祭の依田チェアマン、ユニジャパンの西村事務局長、映画祭の都島事務局長の名前が並んでいる。普通は事務局長はいらないだろう。映画を選定している矢田部氏や石坂氏の名前がないのは本当におかしい。普通は映画祭のトップ(ここではチェアマン)とディレクターで十分なはずだ。

東京国際は長年、「誰が選んでいるのかはっきりしない映画祭」と言われ続けてきた。最近はディレクターを立てているが、まだまだ影の存在だとわかる。これでは三大映画祭に近づくのは難しいだろう。それに高井氏も都島氏も東宝出身で、いかに業界トップとはいえ、4名のうち2名が1つの映画会社からというのはどうだろうか。国際映画祭とは、映画会社の利害を超えて作品を選ぶ場所のはずだが。

招待状の方は、まず英語では依田チェアマンの名前しかないのに、日本語はユニジャパンの高井理事長と映画祭実行委員会の岡田会長の3者の名前が並ぶ。高井氏は東宝前社長、岡田氏は東映社長だが、日本語だけこの配慮をするところに、映画祭の矛盾がすべて出ている。つまり国や都からの助成金があまりに少ないために、映画会社の支援なしには成り立たない構造だ。これではまともなセレクションは難しい。

オープニングはヨーロッパの大作『三銃士』で、クロージングはハリウッド大作『マネーボール』。この大作主義からは、映画祭の個性は見えてこない。そのうえ前者は依田チェアマンが社長を務めるギャガ配給で、後者はソニー配給。まるでこの映画祭は自分たちの商売のためです、と言っているようなものだ。

そして裏に大きく書かれた「ドレス・コード」の表記。日本語は「タキシード、ダークスーツ、ドレスまたは和装」で英語はFormal/Black Tie。またも日本語と英語が違う。こんなものはどこかに小さくFormalと書けば済むのに。日本人女性は着物で行くと外国人は喜びますよ、というつもりか。

昨日、ある新聞の映画記者に「つぶれそうなベネチア国際映画祭」の後は「つぶしてしまえ東京国際映画祭」はどうですか、と言われた。私はつぶれてしまえ、とは思っていません。

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