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2011年11月20日 (日)

オペラシティで展覧会2本

昨日は新宿でちょっと気の重い用事を済ませた後、気分転換にオペラシティで展覧会を2本見た。アートギャラリーの「感じる服 考える服:東京ファッションの現在形」展(12/25まで)と、ICCの「三上晴子 欲望のコード」展(12/8)。どちらもいわゆる「現代美術」とは違うが、それに匹敵する強度を持っていた。

「感じる服 考える服」は、まずその展示デザインに驚いた。10組のデザイナーの作品が並んでいるが、それを仕切るのが胸の高さほどの白い鉄の梁だ。次へ進むのに毎回くぐって進まないといけないし、それ以上に隣の作品が見えるようで見えない感じがいい。

巨大な馬があったり、網タイツの化け物のようなオブジェがあったり。いや、おもしろい。「リトゥンアフターワーズ」というブランドの展示には度肝を抜かれた。暗い小屋を除くと、動物の剥製や壊れた機械や贋物の紙幣が折り重なっていて、奇妙な音が響く。まるで日本近代の負の歴史みたいだ。これは現代美術作品として、ベネチアなどに出せるレベルfではないか。

ファッションとしては、「ミントデザインズ」の展示が良かった。シュレッダーにかけられた細長いカラフルな紙の山に、すっくと並んで立ついくつものマネキンと軽やかな服。この組み合わせが、なぜか現在を感じさせる。

ICCの「三上晴子」展は、暗くて広い会場に入ったとたんにぎょっとする。右側でかしゃかしゃといくつもの機械音が聞こえるからだ。それから真ん中に進むと、もっと直接的な機械音が響いて20を超すカメラが自分に向かうのがわかる。床に自分の姿がぼんやり映ったり、動いたり。左側の壁には、ほかの人間の姿の断片が見える。空間で自分が体を動かすごとに環境が変化する。ある時は右側の壁が明るくなったり。あちらこちらを歩いたり、止まったりしながら、まるで未来社会にいるような気になった。

いわゆる「現代美術」と名乗らない展示の方が、今の東京はおもしろいのかもしれない。

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